ガソリン税の暫定税率を復活させる租税特別措置法改正案を30日に衆議院で再可決する方針を与党が正式表明したが、岡山県内のガソリンスタンド(GS)も月末を前に殺到する給油客を想定し準備を進めている。しかし、タンクローリーの手配が難しく在庫切れが相次ぐ可能性も広がっており、各店舗は「早いうちに給油して」と呼び掛けている。 暫定税率が切れた1日、県内GS大半でガソリン1リットル当たり25円値下げした。その際、多くのスタンドでは3月に入荷した課税分の在庫を極力抑え、非課税になった1日以降に補充をする形で、課税分の自己負担を最小限に抑えた。 しかし、今回の値上げ幅は過去例にないことから、月末の給油客殺到を予想。売り切れを防ごうと、タンクローリーの手配に苦労している。 県内GSは「こまめに入荷する態勢を取る以外ない」「ローリー確保に当たっているが、どの店も同じ考えなので思うように手配できるかどうか」「とにかく在庫を切らさないこと」と話す。 消防法で禁じられているポリタンクへの給油も懸念されており、「灯油と違い持ち帰って保存するものではないのに……」とGSでは警戒を強める。 加えて5月からは大手石油元売り各社の卸価格値上げも決まっており、業界筋では「消費税を足して都合30円は一気に上がるのではないか」との見方もあり「なくなる前に入れた方がいい。月末では遅い」と話している。