天草市は、天草地域の各種情報を集めた「天草Webの駅」をインターネット上にオープンした。会員登録(無料)すれば誰でもホームページ(HP)などを作って天草の魅力を発信できるのが特徴。近く、特産物が手に入るショッピングモールや観光情報を充実させる予定で、市は「天草から世界に発信する『駅』にしたい」と意気込んでいる。
総務省が普及を進める情報通信技術のモデル事業で、初期開発費用5400万円は同省が負担した。
Webの駅には「市民タワー」と「行政タワー」と呼ばれる2棟の仮想高層ビルがある。このうち市民タワーは常時「入居者」を募集。既に個人会員約420人と農協や地元企業など約70団体が「入居」し、それぞれHPなどを開設して地域の話題やイベント情報を提供している。
HPはひな型があり、ネットの知識がなくても開設できる。今後、都市部の住民向けに空き家や空き店舗情報を配信する「田舎暮らし応援」フロアなどをつくり、新たな産業創出を目指すサービスも順次始める。
行政タワーは現在、市のHPへリンクされているだけだが、今年度中に保護者と学校が安全情報などを共有できるサービスの提供を始める。
パソコンのほか、携帯電話からも会員登録してタワーへ「入居」できる。天草、上天草両市と苓北町在住者、天草地域出身者を想定しているが、域外の人も利用できる。問い合わせは天草市情報政策課0969・23・1111。【門田陽介】
毎日新聞 2008年4月16日 地方版