【ワシントン=丸谷浩史】米政府は24日、シリアが昨年9月まで秘密裏に建設を進めていた原子炉に関して議会の秘密公聴会で説明、ホワイトハウスは建設を北朝鮮が支援していたと「確信する」との声明を発表した。両国の核協力は「危険な示威行動だ」とも表明し、北朝鮮に強い警告を発した。ブッシュ政権が両国の核協力を認めたのは初めて。北朝鮮の反発は必至で、北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議への影響は避けられない。
ペリーノ大統領報道官名で発表した声明は、昨年9月にイスラエルが空爆したシリアの施設について「プルトニウムを生産するために建設していた原子炉で、様々な情報を分析した結果、北朝鮮がシリアの秘密裏の核活動を支援していたと確信する」と断定した。破壊された施設は「平和目的とは考えられない」と、軍事利用だったとの見方を示した。
理由としてはシリアが原子炉建設を国際原子力機関(IAEA)に通報せず、破壊された後は証拠を隠滅したことを挙げた。
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