長野で行われていた聖火リレーは午後0時30分ごろ終了しました。コースの各所でトラブルが相次ぎ、5人の逮捕者が出ましたが、大きな混乱はありませんでした。
聖火リレーの朝、長野はまるで違う町のようでした。交差点では、道路を挟んで片側に中国の旗が並んでいます。そして反対側は、チベットの旗を掲げてチベットを支持する人たちが並んでいます。道路を挟んで両側で競い合うように大きな声でそれぞれ叫んでいるような状況です。
「違う盛り上がり方をしているので、せっかくのお祭りなのに、ちょっと残念」(長野市民)
善光寺では、チベット暴動による犠牲者の追悼法要が開かれました。
午前8時26分、第一走者の星野仙一さんがスタート。星野さんは第2走者の末続慎吾さんとがっちり握手をして聖火を引き継ぎました。
第10走者はタレントの萩本欽一さん。沿道の声援に笑顔で応えます。警官およそ90人も、沿道に視線を走らせながら併走します。そのとき、欽ちゃんの目の前に何かが。やはり、ここ長野でも静かな聖火リレーとはいきませんでした。警察によると、紙の束などが投げられたといいます。このほか、隊列に乱入した男が逮捕されました。
「よける物を持った人が近づいてきて、何かあったのかなと。こっちはハッピーに終わりたいと思ってたのにね」(萩本欽一さん)
そして騒動は第19走者、福原愛さんの走行中にも。チベットの旗を持った台湾人の男が突然乱入、威力業務妨害の疑いで逮捕されました。
「すごい勢いで押さえ込まれていた。押さえ込まれた人は激しく抵抗していた」(目撃者)
そしていよいよ最終走者へ。午後0時30分、第80走者、野口みずきさんの手で聖火台に灯され、聖火リレーは無事終了しました。
「無事に点火することができてホッとしているのと、オリンピックに向けてこれから頑張ろうという気持ち」(野口みずきさん)
その後、聖火はランタンに移され、長野駅へ。新幹線で東京に向かいます。東京駅に到着した聖火はワンボックスカーに乗せられ、午後4時45分、中国大使館に入りました。(26日17:37)