現役女子大学院生・スズちゃんが修士論文で選んだ女性向けアダルトビデオ! |
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修論の合間をぬって、NHKのど自慢に出場してしまったスズです。あまりに楽しかったので、社会人になったら受信料ちゃんと払おうと決めました(笑)
さて、先月の続きです!前回は、「アダルトビデオを見る女性」というものが、業界に数字で認識されたところまででした。
この頃、氷河期が近づきつつあることを感じていたAV業界は、新しい市場を探していました。そこに飛び込んできた「女性もAVを見る」という情報。中でも具体的にどんな作品が受けていたのかというと、そのうちのいくつかは、LOVELYPOPでも扱っている長崎みなみ監督のものだったようです。
(私が何本か見た長崎監督の作品の特徴は、テーマは純愛、AVにしては長めのストーリー、男前の男優さん、男女双方が本当に気持ちよさそうに見えるカラミシーン。普通のAVではなかなか見ない感じで、男性向けメーカーから発売されているとはいえ、確かに女の私が見てもかなり楽しめました♪)
これらの情報を得て、大手メーカーも「女性向け」の作品をつくり始め、「女性向けアダルトビデオブーム」の波がついに業界に到来したのです!
でも、その内容はというと・・・『とりあえずストーリーもの』『とりあえず男前の男優』『とりあえず女性監督』などなど・・・。すでに売れている作品の表層的な要素だけを取り出して「女性向け」とカテゴライズして売り出す。制作側がどういう意図を持ってその作品をつくったのか、それぞれの要素がどのように絡み合って女性ユーザーに面白いと思わせたのか、分析はされなかったようなのです。それじゃあヒットにはつながりませんよね。
やはり結果は散々なものだったらしく、参入していたメーカーは続々と撤退を始めました。
そして業界に残ったのは「女はやっぱりAVなんて見ないんだ」という認識でした。
(これまで何人かのAV業界の方にインタビューをしてきたのですが、そこで必ず聞くのが「AV業界にはマーケティングがない!」という言葉でした。現在の流通販売のシステムでは、毎月かなりの数の新作を出し続けることが要求されるので、マーケティングを行ないつつ制作するということが難しいのかもしれませんねー)
その後それらのメーカーは、利益をあげられる他の事業にシフトしていき、業界内で「女性向けAV」はすでに終わったものとして捉えられるようになりました。
そう、つまりそのときの「女性向けアダルトビデオブーム」というのは、「女性の性の解放が進んだ」(ちょっと古い??)からでもなく、「女も積極的にエロを求める新しい時代の到来」というわけでもなく、乱暴な言い方をしてしまえば、「AVメーカーが不況対策として新たなジャンルを作り出そうともがいた結果、業界内でのみ盛り上がったブーム」だったのです。
数年前、女性向けAVを取り巻く状況はこんな感じでした。
現在はどんな感じなのか??来月のテーマは何にしたらいいのか???スズ、いきあたりばったりだ!!!ご意見・ご感想などメールいただけると本当に嬉しいでフゥー!!!
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・プロフィール |
スズ
京都のお気楽大学院生。学部のときはカエル、大学院からは人間を観察している。現在、文化人類学なる学問を専攻している。趣味は写真(美男美女か、シュールに味わい深いもの専門)・旅行(フジロック含む)。我が家のおかんにその昔、「アンタは頭の線が10本くらい足りへん!」と言わしめたほどの、抜けっぷり。友人からは「サザエ」というありがたくない称号をもらう。エッチなことは大好きだが、エロ<睡眠欲<食欲、の図式にいつも阻まれる。感想はこちらのメールにお願いします。
suzu-rock@hotmail.co.jp |
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