先日外国人留学生の面接試験があって試験官を担当した。以前と比べて受験生の質は大幅に上がっている。昔はアジアからの学生は、勉強のできる人はアメリカへ、バイトでお金をためたい人は日本へといわれたくらい、たいしたことなかったものだ。だが9.11以降、アメリカが外国人に神経質になっていることもあって、優秀な学生が日本に流れるようになったらしい。風が吹いたら桶屋が儲かったという感じ。

内容はもちろんよかったのだが、最も感動したのは言葉遣いの見事さ。両親のことを「父」、「母」という。兄弟は「兄、姉」。なんだそんなことかと言うなかれ。日本人の学生なら99.5%「おとおさんがァ〜」「おにいさんはぁ〜」「おかあさんとぉ〜」という。もう慣れたけれど、大きな体をした学生が、教員に対して、自分の親のことを「おかあさんがぁ〜」などというのを始めて聞いた時は心底驚いた。私はといえば小学校一年生のときに、自分の両親は、父、母と言え、と教えられた。
ご存じのように、瀬尾はゆとり教育の批判者である。だが、「おとおさんがァ〜」なる言葉遣いまでゆとり教育のせいにするつもりはない。今、学校教育は様々な面で批判されているが、実はもっとも深刻なのは家庭の教育力の崩壊ではなかろうか。両親のことを父、母と言う。先生にたいして「あ、きたきた」なんて言わない、という程度の教育は、小学校に上がるまえに叩き込んでおくのが当然だ。(といっても日本の親には無理な注文か。すべてを他人のせいにするクセがついているのだから。子供が自殺してさえ、自分にも責任があるのではとは疑わないようだ)。
まともな日本語は、今では海外で日本語を学んだ留学生しかはなせない。情けないものだ。

内容はもちろんよかったのだが、最も感動したのは言葉遣いの見事さ。両親のことを「父」、「母」という。兄弟は「兄、姉」。なんだそんなことかと言うなかれ。日本人の学生なら99.5%「おとおさんがァ〜」「おにいさんはぁ〜」「おかあさんとぉ〜」という。もう慣れたけれど、大きな体をした学生が、教員に対して、自分の親のことを「おかあさんがぁ〜」などというのを始めて聞いた時は心底驚いた。私はといえば小学校一年生のときに、自分の両親は、父、母と言え、と教えられた。
ご存じのように、瀬尾はゆとり教育の批判者である。だが、「おとおさんがァ〜」なる言葉遣いまでゆとり教育のせいにするつもりはない。今、学校教育は様々な面で批判されているが、実はもっとも深刻なのは家庭の教育力の崩壊ではなかろうか。両親のことを父、母と言う。先生にたいして「あ、きたきた」なんて言わない、という程度の教育は、小学校に上がるまえに叩き込んでおくのが当然だ。(といっても日本の親には無理な注文か。すべてを他人のせいにするクセがついているのだから。子供が自殺してさえ、自分にも責任があるのではとは疑わないようだ)。
まともな日本語は、今では海外で日本語を学んだ留学生しかはなせない。情けないものだ。