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公文俊平という偽善者

MIAUなどのネット規制法案に反対する共同声明に、公文俊平が署名している。彼は、いったいどの面さげて「インターネットの言論の自由」を語っているのか。4年前、メーリングリストでの発言を理由にして3人の研究員を「解雇する」と通告し、訴訟を起されて結局、解雇を撤回し、給与を支払わされて恥をかいたことを忘れたのか。

そのとき彼の暴挙に怒った国際大学特別顧問、中山素平氏は公文を国際大学グローコム所長から解任した。中山氏が故人となった今、これは貴重な歴史的記録なので、以下に一部、引用しておく。
平成16年4月19日
公文俊平様
中山素平
前略 用件のみ申し上げます。
 貴兄が昨年の10月末頃と記憶しますが来訪され、新年度からグローコム所長を退任されたい旨、申し出がありました。私は所長の実務は若い者に任せるべきと申し上げ、貴兄はこれを了承されました。
 その後、西、池田、山田3氏同席の上、私が彼らの性格・適性を知っておりますので、3人それぞれの分担についても直接、意見を申し上げました。然るところ、小生が本年に入り肺炎の為2ヶ月程入院している間に、貴兄と3氏の間柄が一変して対立し、加えて人事権のない辞令の乱発等により、グローコム内は混乱しました。[中略]
 仄聞するところ、貴兄が3氏に辞任を勧告していると言われていますが、グローコム内部のみではなく、一般社会の信用を失墜し、混乱させた責任は貴兄にあります。私は、牛尾氏、村上先生とグローコムを創立した先輩として、まず貴兄の即時辞任を勧告します。
早々
こうしてわれわれ3人をやめさせようとした公文は、逆に中山氏に解任され、多摩大学に逃亡したのである。その後、グローコムは所長も副所長も不在のまま解散状態になり、現在に至っている。このように表現の自由を踏みにじり、中山氏によって社会から追放された人物が、政府に「提言」するとは笑止千万だ。
 
公文は、もともと「社会主義経済」の専門家だったが、社会主義の崩壊とともに仕事がなくなり、NTTの御用学者として仕えているうちに、リクルート事件で未公開株を取得して東大から追放された。この提言には、他にも会津泉や山形浩生などナンセンスな連中が名を連ねているが、類は友を呼ぶとは、このことだろう。MIAUも、こういうのと縁を切らないと、自民党からも民主党からもバカにされるよ。
コメント ( 11 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
共同声明の内容 (池田信夫)
2008-04-23 02:50:22
私もこの「共同声明」を事前に読んだが、今のタイミングでこんな観念的な反対論を繰り返すことは政治的に意味がないので、賛同しなかった。

すでに規制は法案化の段階に入っており、「自主規制」でよいというなら、自主規制に従わない業者をどうするのか、紛争処理機関は今のままでいいのか、など当ブログでも激論が続いているように、論点はたくさんあり、今ごろこんなペラ1枚の一般論を出してもしょうがない。

また自民党の党内調整は難航しており、民主党もあらためてヒアリングを始めている状態なので、このタイミングで急いで声明を出す必要はない。それより各論の問題点を詰め、法的規制に代わる具体的な対案を考えろと言ったはずだ。
 
 
 
意味がないわけではないと考えています (崎山伸夫)
2008-04-23 03:47:26
政治は社会の声を反映して動くものである以上、規制反対の声がまとまって存在することが社会の表にある程度の大きさで出ることには、おとしどころの探り合いに対して、一定の意味を持つと考えています。それは、個別論点の議論をしていくこととは両立します。

近いうち(多分、23日か24日)に正式発表があると聞いているMIAUとは別の共同声明も、比較的シンプルな反対論です(こちらについてもすでにご存知だとは思いますが。Webサイトももうありますし)。

MIAUの名義で対案を出すかどうかは別の問題であって、私としては、楠さん取りまとめの対案が有力なんじゃないかと思っています。
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080419/draft
 
 
 
IT教の伝道者 (みみずく)
2008-04-23 08:37:53
公文俊平は産経新聞のコラム「正論」の現在の執筆メンバーの一人である。彼のエッセイは、ITをばら色に描くために空疎なキャッチフレーズをちりばめているだけで、この分野に疎い人たちを煙に巻く程度の内容といえる。

4月17日の「正論」では、情報機器や情報環境の技術的進歩による価格の急激な低下を単純に経済的に換算して、「私たちはその意味ではとてつもなく「豊か」になった」と述べているが、「とてつもなく」ではなく「それなりに」とすべきではないのか。

この程度の人物が大きな顔で居られる業界があることには驚きを禁じえない。ある種の「政治力」の持ち主なのであろう。
 
 
 
会津泉 (池田信夫)
2008-04-23 09:30:23
山形が食わせ者であることは当ブログの読者には周知のことと思われるので、会津について事実を書いておく。

彼はグローコムで「主任研究員」ということになっていたが、ほとんど研究所に出てこないで多額の海外出張旅費だけを請求してくるので、クビになることが決まった。ところが彼が私に「何とかしてくれ」と泣きついてきたので、山田肇氏と相談して、非常勤の研究員として雇うことになった。

ところが所内の騒動で、公文が強権を発動すると寝返り、私の私信を公文にフォワードしたりして、「公文の犬」として暗躍した。その後も、あちこちに山田氏や私の悪口をいいふらしているようだが、彼の言うことは相手によってまったく違うので、相手にしないように。

ちなみに、彼は「仙台の高校」を卒業後、就職したことになっているが、今に至るも高校名がわからない。問題を起して中退したという情報もある。
 
 
 
東浩紀 (池田信夫)
2008-04-23 10:21:35
ついでに言っておくと、公文の手先になってグローコム騒動を拡大したのは、東浩紀である。この騒動で、まともな教授がごっそりいなくなったので、国際大学は文科省から補助金を取るため、、学問的業績のないスタッフを資格審査もしないで大量に「教授」にし、東もインフレで教授に昇格した。

しかしグローコムのボロボロの内情は広く知れ渡ったので、所長も副所長もなり手がなく、30代の東が(所長不在のまま)副所長になった。ところが東も、無能な所員のクーデターでグローコムを追放された。自業自得である。
 
 
 
智民主義 (スポンタ中村)
2008-04-23 11:01:46
時事通信社・湯川氏からすすめられ公文氏の著書「情報社会学序説」を読んだが、「智民主義の時代が訪れる」という公文氏の言論に接し、固有な価値観による智と愚の選別を意味し、選民主義、またはマキャベリズムと感じ、嫌悪した経験があります。蛇足ながら、湯川氏もメディア至上主義のサラリーマンに戻ってしまったようで残念…。今回、池田先生の指摘により、公文氏がマルクス経済な出自を持つときき、彼の論理の内奥を理解します。そして、20世紀の民主主義がマルクス主義にかき回された挙句、何も成果をあげられなかったようなことが、インターネットの21世紀に起こってはならぬと自らを鼓舞いたします。
MIAUのタイトルである「先進的インターネットユーザー」において、「先進的」という語に公文言論的な智民的な選民主義を私は感じています。MIAUを解体するところから、あるべきムーブメントは成立しないのではないでしょうか。
 
 
 
とんでもない (会津泉)
2008-04-23 11:13:31
池田さん、
根拠のない誹謗中傷はやめてください。

あなたに泣きついたことなどまったくなく、あなたの「オファー」が余りにもお粗末だったので、こちらからご辞退申し上げたのではないですか。記憶と妄想の混同はおやめになってくださいな。


会津泉
 
 
 
Re: 智民主義 (池田信夫)
2008-04-23 11:28:15
さらにはっきりいうと、この声明文を書いている中川譲氏や、プライバシー過剰規制の急先鋒だった崎山伸夫氏のような連中が中心になっているかぎり、MIAUはまともな大人には相手にされないでしょう。

「まだ政治的な状況は微妙だから、派手に動くより情報を収集して、高市案を政治的に葬る戦術を立てるべきだ」と言ったのに、彼らは「共同声明」やら「NPOの大同団結」やらで活躍するのが好きらしい。そんなものは、今の段階では何の役にも立たない。
 
 
 
Re: 会津泉 (池田信夫)
2008-04-23 11:44:16
嘘の上塗りをするつもりなら、山田肇氏と一緒に事実の検証をしてもいいですよ。

>あなたの「オファー」が余りにもお粗末だったので、こちらからご辞退申し上げた

とは何のことかね。いったん「辞める」と言っておきながら、3月になって「金がないので、非常勤でもいいから雇ってくれ」と言い出し、山田氏と相談して年間*百万円を出すことにしたのを忘れたのかね。

あのとき「辞退」するどころか「とても助かる」と言って、研究テーマ(IPアドレスの再配分)を議論したじゃないか。「インターネット・ガバナンス」なんて無意味な問題を騒ぎまわって役所や企業から金を巻き上げている詐欺師を、なんとか食わせてやろうとしたんだから、感謝してもいいだろう。

それと、私の私信を公文に横流しした事実は、認めるんだな。お前のような卑劣漢が「インターネットの自由」を語るのはMIAUにとっても迷惑だから、消えろ。
 
 
 
Re: 会津泉 (2008-04-23 09:30:23) (小金井)
2008-04-23 12:40:51
<ちなみに、彼は「仙台の高校」を卒業後、就職したことになっているが、今に至るも高校名がわからない。問題を起して中退したという情報もある。>

しかし、佐々木俊尚氏によると、
http://homepage3.nifty.com/sasakitoshinao/economist_aizu.html

<神奈川県鎌倉市の名門進学校、栄光学園で中学・高校を過ごした。>

とあり、また、中野潔大阪市立大学教授によると、
http://www.nakano.net/chizai/c7x02a.htm

<(会津)氏の卒業した高校(すなわち筆者の卒業した高校[小金井注:栄光学園])では、卒業式で卒業生が校長と握手をするという伝統があって、創立以来、氏が卒業する日まで19年間、校長に反発した生徒は何百人もいたはずだが、握手を拒否する生徒は出なかった。氏は栄えある握手拒否第1号である。>

とのことなので、会津氏の通学高校名と高卒資格に「関しては」問題ないと思われます(上記の中野氏のページにある「グループウェア」商標登録についての話はいささか興味深いです)。
 
 
 
IT教=エンタープライズ勢力 (スポンタ中村)
2008-04-23 13:00:01
お会いしたときに、池田先生から「君はポストモダン的な言論を操る」と言われたスポンタですが、ウェブの今後は、脱構築的思想でしか成立しないと考えます。その意味でも、MIAWの古めかしい手法は無意味であり、悲観的将来を先生と共有します。
高市氏は講演会でお見かけしたことがありますし、共通の知人もおり、因縁を感じています。彼女のような存在がヒステリックな言論に力を与えてしまうのでしょうね。
先生の憤りを建設的なムーブメントに結び付けていければいいなぁ…。と、念じておりますし、そのための協力は惜しみません。
公文氏を産経新聞の正論に結び付けて論じられている人がいますが、正論つながりでいえば、梅田望夫氏も同様。そういうエンタープライズな勢力にいかに対峙していくか。その正念場でしょうね。
 
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