第1走者を務めた野球日本代表監督の星野仙一さんはリレー後に記者会見し、「何もないだろうと予測していたし、心配はしていなかった」と笑顔を見せた。
両側を機動隊員にガードされながらの2分間、約200メートルだったが、星野監督は「沿道の人たちが見えていた。皆、笑顔で声援してくれていた」と話した。
しかし、「星野監督は以前からチベットの子供たちに援助を続けているが、今回の聖火リレーをどう思うか」と質問されると、少し厳しい表情に。「特別関係ない。自分の任されたことをきちっとやっただけ」と答えた。
10番目に走ったタレントの萩本欽一さんは、沿道の観客とハイタッチしようという思いを厳重な警備に阻まれた。「僕にとって悔しい」。沿道から物も投げ込まれ、「僕じゃなくて(周囲の)警察の方が一気に横を向いて『欽ちゃん走り』になった」と冗談を飛ばしたが、「(自分も)笑顔ではなくなり、そういう自分にいけないと思った」とも。ほかの走者と同乗のバスで移動し、「五輪に行く選手と会うことができ、一番幸せなのはバスの中だった」とおどけて見せる表情に複雑な心境もうかがえた。
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