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衆院山口2区補選、自・民激突 ガソリン・政権選択争点

2008年04月15日11時14分

 福田政権にとって初の国政選挙となる衆院山口2区補選が15日、告示された。選挙戦は自民と民主の公認候補による一騎打ちになり、両党は党幹部が次々に現地入りして総力戦で臨む。27日の投開票の結果、示される「民意」は、今後の国会攻防にも大きな影響を及ぼしそうだ。

 立候補したのは、届け出順に、自民新顔で前内閣官房地域活性化統合事務局長の山本繁太郎氏(59)=公明党推薦=と、比例中国ブロックからくら替えした民主前職の平岡秀夫氏(54)=社民党推薦=の2人。共産党は公認候補の擁立を見送って自主投票を決めた。補選での見送りは00年10月の衆院東京21区以来。

 自民党は「政局の流れを大きく変える選挙」(古賀誠選挙対策委員長)と位置づけ、業界団体や公明支持層を挙げて選挙戦に臨む。対する民主党も最大の支持団体である連合と手を携え、「政権交代をかける総選挙の最大の試金石」(小沢代表)と意気込む。いずれも無党派層をどれだけ取り込めるかが課題だ。

 投開票2日後の29日以降は、ガソリン税などの暫定税率を復活させる税制改正関連法案を衆院で再議決できる。今後10年間にわたってガソリン税収を道路整備に充てられるようにする道路整備財源特例法改正案も、5月12日以降は再議決の対象だ。補選の結果によっては、与党が再議決を繰り返すかどうかの判断に影響を与える可能性もある。

 民主党は、15日支給の年金から保険料の天引きが始まった後期高齢者医療制度や、年金問題も争点とする。与党も「年金問題の方が身近であるだけに関心が高い」(公明党幹部)と受け止めている。

 山本氏は15日朝の山口県岩国市の出陣式などで「地域の活性化なくして日本の再生はない」とひたすら「地域活性化」を強調。一方、暫定税率の復活や道路特定財源の一般財源化をめぐる発言は避けた。

 平岡氏は同市の第一声ではもっぱら「政権交代」をアピール。この時は道路・ガソリン問題には言及しなかったが、その後の街頭演説では「暫定税率の復活を阻止するため、負けるわけにはいかない」などと訴えた。

 14日現在の山口2区の選挙人名簿登録者数は30万9007人。(届け出順、四角囲み政党は推薦、丸数字は当選回数)

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