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秩父市内の菓子製造業者十六人でつくる「秩父お菓子な郷（くに）推進協議会」（町田啓介会長）が、地元のカエデから抽出した樹液「カエデ糖」を使って開発した菓子六点が、世界食品オリンピックといわれるモンドセレクション（品質選定国際機構国際大会）で金銀銅賞を受賞した。関係者は「初出品で全部受賞するとは思わなかった。うれしく、びっくりしています」と喜んでいる。
秩父地域には、モミジなど二十五種類前後のカエデ科の樹木が自生しているとされ、三年前からカエデ糖を使った菓子の開発に取り組んできた。昨年開発した菓子に改良を加え、今年一月、ベルギーで行われたモンドセレクションに六点を出品した。今月十八日に受賞結果が分かり、金二点、銀三点、銅一点で、すべての菓子が受賞した。
銀賞の水戸屋本店の松崎守さん(６０)は「今回は受賞は無理、三年ぐらいで賞をもらえれば、と思っていたのでびっくりしています」という。
金賞の町田会長(５５)は「世界的権威のある大会なのでびっくり、びっくりです。地方の田舎の菓子屋の菓子六点全部が入賞したのは快挙。うれしいです。これを機にさらに努力したい」と興奮気味に話した。
菓子は各店と、秩父鉄道秩父駅の地場産センターなどで販売している。
受賞した商品は次の通り。（敬称略）
▽金賞 「すのうぼうる」（栗助・町田啓介）、「秩父カエデ糖たると」（相生町水戸屋・松澤勇）▽銀賞 「ちちぶまゆ」（秩父中村屋・中村雅夫）、「カエデ山の玉手箱」（栄誠堂・長嶋宏明）、「カエデの樹」（水戸屋本店・松崎守）▽銅賞 「楓のおくりもの」（江原本店・江原謙一）
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