昼休みが終わって、仕事を再開すると、同室のフランス人同僚がビニール袋をさげて帰ってきました。
「近くの露店(?)で売っていたから買ってみたネックレスである。いいでしょう。」と見せてくれます。最初彼女は「Bijou」というので、覚えていた訳語の「宝石」かと思いましたが、「アクセサリー」の意味もあるようです。
見ると真っ黒な少し大きめの楕円形の石をつなげて出来たネックレスで、黒いリボンがついていました。日本人が買って身につけるにはちょっと難しそうだな、というのが第一印象でしたが、なるほどパリジェンヌはこういうのを選ぶのか・・と興味深く見ていました。
彼女は、「これは、まあジャッキースタイルね。」と説明してくれました。ジャッキーとは、JFKの奥さん「ジャクリーン・ケネディー・オナシス(JFK死後ギリシャの富豪オナシスと再婚)」のスタイルということだそうです。黒でシックに固めるという感じでしょうか。ところで知らなかったのですが、ジャクリーンはフランス人(おそらく米国育ち)なのだそうです。「そのゆえフランス人は彼女を(親愛の情をこめて?)ジャッキーと呼ぶ。」と言っていました。
また、同僚は、「このネックレスは、Gerald Darelのものに似ている。」と説明してくれました。さすがに女性もののブランドなので良く知りませんでしたが、相当高いブランドのようです。「Gerald Darelなら160ユーロかな、でもこれはその辺で買ったから10ユーロだったけど。」と満足そうに鼻歌を歌いながら、「こうやって一重にするかな、二重にするのもいいな。」と悦にいって楽しそうでした。
たまには高いブランド品を買うのも良いと思いますが、安くても良いものを選んで楽しんでいる様を見て、とても微笑ましく思いました。
(Gerald Darelのサイト)
(なお、このサイトにモデルで出てきている女性は、Charlotte Gainsbourgという人で、Serge Gainsbourg(シンガーソングライター他)と Jane Birkin(女優、歌手)夫婦の娘にあたるそうです。これら3人はフランスでは相当有名だそうで、私が「全員知らない。」と言うと、同僚は「お~、とてもそれではフランス人としては受け入れられない。」と言っていました。)