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長野市街地は、警察、右翼、法輪功……混乱はないが異様な空気藤倉 善郎(2008-04-25 22:15)
「北京2008オリンピック聖火リレー長野」を翌日に控えた25日、長野市内では、宗教団体のデモ行進のほか、右翼まがいの街宣、警察車両が盛んに行きかう、異様な雰囲気に包まれていた。
街宣車は音量控えめ 26日の聖火リレーコースを下見しつつ市内をめぐると、いたるところにパトカーや機動隊の大型バスなどが行き来している。長野ナンバーだけではなく、伊豆や静岡のナンバーをつけた車両も。聖火リレーのコースになっていない道路でも、警官や警備要員と思われる制服やスーツ姿の人々がうろついて、下見や打ち合わせをしている。 いたるところに配置された機動隊の大型バス=25日、長野市内で(撮影:吉川忠行) 警察の測定車両も市内を走る(撮影:吉川忠行) ひときわ大音量で中心街を練り歩いていたのは、中国で弾圧を受けている気功集団「法輪功」のデモ行進。ブラスバンドを従え、黄色や青色といった原色のシャツに身を包んだ行進は、陽気なパレードのように見えなくもないが、掲げるプラカードにはこんな文字。 「中共は法輪功学習者の臓器を売るな」 「中共の法輪功迫害を停止させよう」 右翼まがいの街宣車より、法輪功の方がはるかに目立っている。 気功集団「法輪功」のデモ行進は異様な目立ち方だった(撮影:吉川忠行) 朴記者が長野駅前で通行人に声をかけてみたが、誰も話を聞かせてくれない。唯一話をしてくれた市内在住の女性は、こう語った。 朴・橋爪両記者は交通規制などの看板も撮影(撮影:吉川忠行) 吉川記者が長野駅前のコンビ二の店員に話を聞くと、 「聖火リレーを見たいと思っていたけど、警官の壁にはばまれて見られそうもない。(聖火ランナーの)星野仙一さんと握手したいと言っていた客もいたけど……」 聖火リレーの出発地点になっている勤労者福祉センター跡地には、小さなステージが組まれているが、見てくれは合同庁舎脇の狭くていびつな、ただの空き地。有名人も参加する国際イベントの会場とは思えないショボさだ。市民の歓迎ムードは盛り上がっているようには見えないが、主催者側も、さほど多くの見物客が来ることは期待していないのだろうか。 報道陣がいなければタダの空き地にしか見えない聖火リレーのスタート地点(撮影:吉川忠行) 午後4時からは、SFT日本(Students for a Free TIBET Japan)と支援団体が、長野県庁で記者会見を行った。SFT日本の代表で、チベット難民2世のツェリン・ドルジェ氏は、「私たちは北京オリンピックに反対する立場ではありません。聖火リレーを妨害もしません」とした上で、中国政府に向けて6つの要望を提示した。 「オリンピックには反対ではない」と述べるSFT日本のツェリン・ドルジェ代表(撮影:吉川忠行) (2)報道機関に対して、直ちにチベット全域での自由で公正な取材を保障してほしい (3)直ちにチベット人への弾圧を中止してほしい (4)思想的理由による逮捕者や拘束者をすみやかに釈放してほしい (5)負傷したチベット人がすぐに適切な手当てを受けられるようにしてほしい (6)封鎖状態にあるチベット仏教寺院の軟禁を解き、チベット人僧侶の行動の自由を保障し、生活必需品を入手させてほしい 26日には、聖火リレーの出発地を辞退した善光寺で、チベットでの衝突で命を落とした人々のための追悼法要が行われる。開催時間は、聖火リレーの点火式と同時刻の8時15分だ。 法要の後、SFT日本や支援者、在日チベット人らは、聖火リレーのルート上の複数のポイントで旗や横断幕を掲げ、「チベットに自由を」との掛け声でアピールする予定だという。 世界が注目!長野聖火リレー トップページへ バックナンバー
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