日本政府の補償を受けていない北朝鮮の被爆者(在朝被爆者)が今年初めの時点で382人となったことが、北朝鮮の被爆者団体「反核・平和のための朝鮮被爆者協会」の調査で分かった。前回99年の調査時に比べ525人減っており、協会は「専門的な治療が早急に必要」として日本政府に謝罪や補償、医療などの支援を求めている。
調査結果は、協会と交流のある原水爆禁止日本国民会議が25日、明らかにした。
確認された被爆者は故人を含め1911人で、生存者はおよそ2割の382人(広島で被爆281人、長崎で被爆101人)だった。生存者の男女別は男性228人、女性154人。年齢別は▽62~65歳93人▽66~70歳91人▽71~75歳55人▽76~80歳57人▽81歳以上86人で、平均は70代になるとみられる。
調査は1949年からほぼ10年ごとに継続的に実施されている。被爆体験を明かさないまま死亡した人もおり、北朝鮮の被爆者は実際には2000人以上とみられている。
毎日新聞 2008年4月25日 18時55分