名古屋の市立中、暴力騒ぎで『学校閉鎖』

 名古屋市内の市立中学校で複数の生徒と教師がもみ合いとなり学校側が1、2年生全員を早退させる騒ぎがあったことが25日、分かった。市教育委員会では「同様のケースは聞いたことがない」と話している。
 学校側によると騒ぎがあったのは22日の昼すぎ。「上着を短くするなど制服を改造しており中学生らしくない」などとして入学式以降10日余、別室で授業を受けていた男子生徒らが授業中の教室付近の廊下をうろついたり室内をのぞき込むなどしたため「授業妨害」と判断。校長を含む複数の教師が止めに入りもみ合いになった。学校側は「授業の継続ができない」として全国学力テストを実施中の3年生を除く1、2年生を早退させ大半の生徒を『避難』させたという。
 男子生徒側は「本人は授業を受けたかったが入学後、ほかの生徒と一緒に受けさせてもらえなかった。十数人の教師に暴行を受け内出血していた」と話している。騒動の後、生徒は医師に治療を受けた結果、頭や胸などを挫傷して全治1週間の診断を受けた。
 学校側は別室での授業について「担任が別室で学習プリントを使って授業をしている。学校生活の規則を守ることの大切さを知ってほしかった。男子生徒らがそのままでは、ほかの生徒が落ち着いて授業を受けられないと判断した」と説明。
 生徒のけがについては「職員には手を出してはいけないと常々言っている。当日も手は出していない」。1、2年生の早退については「ほかの生徒に影響が及ぶ可能性があったため」とした。
 男子生徒は現在、自宅待機中で、教師が家庭訪問を行っているという。学校側は「生徒がけがをしたとすれば謝罪したい。しかし今後も教育方針は変わらず、これまで通り粘り強く指導していきたい」としている。
 報告を受けた市教委は「生徒のけがについては承知していないが(別室での授業は)生徒に責任を持つ学校側が適切と考えて行ったことだと思う」と話している。

(2008年4月25日更新)


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