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2人に1人毎日超勤 県立病院看護師調査2008年3月12日

県立病院看護師の超過勤務の頻度と時間

 過重労働が深刻視されている県立病院の看護師(定数1428人)の2人に1人が「ほぼ毎日超過勤務(残業)」し、1回につき2時間以上が4割を占めることが分かった。県立病院は重症患者が多く、救急業務も多忙を極める。恒常的に緊張状態が続く中、医師だけでなく看護師も長時間労働を強いられている実態が浮き彫りになった。
 調査は県病院事業局と県職労病院労組でつくる県看護業務改善委員会が昨年7月、県立病院看護師約1400人を対象に実施。1234人から回答を得た。県立全病院を対象に勤務時間や内容に踏み込んだのは初めて。
 同委員会は7日、看護師不足の状況下で早期に定数を満たすのは困難との判断。業務が抜本的に改善されるまでの緊急措置として、職員定数枠のうち育休などで欠員となった枠に、看護師資格の有無を問わず、事務的な仕事など看護以外の業務を行う補助職員を充当する方針を確認。県側は前向きに検討する。1月時点の定数欠員は20人。
 調査の結果、超過勤務の頻度は「ほぼ毎日」が49・3%、週に3―4回が17・2%、週に1―2回が12・2%などと続き「無い」はわずか2・4%。約8割が週1回以上超過勤務をしている。
 1回の超過勤務につき、2時間以上3時間未満が24・7%、3時間以上が15・2%。超過勤務の理由は複数回答で「業務量が多い」「緊急入院患者の対応のため」「医師の指示出し時間が守られていない」が最も多くいずれも86・1%だった。医師の指示出しが遅い理由は「医師の業務が忙しく、結果として守られていない」が大半を占めた。
 県立病院は昨年、看護師不足が原因で、県立中部病院で33病床が使えなくなり、県立南部医療センター・こども医療センターでも精神科合併症病棟19床のうち一般病床14床が11月1日から休止している。


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