癒される錦秋の東多古知谷遡行 |
渓谷の名称 |
東多古知谷 |
山域(ピーク) |
鈴鹿(御在所山) |
渓谷の概要 |
御在所山の頂付近より流れる東多古知谷(百間滝谷とも呼ばれているそうだ)は短く水量も少ない谷であるが急峻で出合いから続く連瀑帯は遡行者を飽きさせない、下流部に懸かる百間滝も迫力充分で短時間で沢の楽しさを満喫出来る秀渓ではないだろうか!? |
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コースタイム |
【東多古知谷出合い】 08:45(堰堤上から入渓するがすぐに廊下) 【百間滝下】 09:25(百間滝は左岸を巻くが急傾斜) 【二股】 10:35(左股へ入ると滝連続) 【表道】 11:00(連瀑を抜けると突然小川になり登山道が横切る) 【御在所山】 11:20(山頂は観光客多数で沢屋には辛い?(^^;) 【東多古知谷出合い】 13:10(表道を下ってあっという間に下山完了) |
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ポイント |
【★★(沢2級)】 ポイントは最初の廊下と百間滝の巻き、廊下は抜け口の20M斜瀑をどうするか、我々は左手から直登したが上部が滑りやすい、百間滝は左岸のブッシュを巻くが木の根を掴んでの急傾斜、上部で明瞭な踏み後に出たのでもっと楽な巻き道があるのかもしれない? 見所は百間滝の絶景と落ち口から見る鎌ヶ岳の雄姿、共に素晴らしく時間が許す限り眺めていたい風景だ |
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下 山 |
【★(登山道あり)】 下山は表道を使えば出合いまで1時間も掛からないが折角だし御在所山のピークまで足を伸ばすのも悪くない |
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装 備 |
一般遡行装備必携、20M斜瀑と百間滝の巻きでロープを使用した |
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水濡れ度 |
踝程度 |
フリクション度 |
普通 |
参加者 |
PO / 亀 |
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所要時間 |
約3時間半 |
天候 |
晴れ |
遡行日時 |
2005/11/13 |
地形図 |
御在所山 |
写真室 |
作成中 |
遡行図 |
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備考・その他 |
名神高速(茨木⇒栗東):1450円、湯の山温泉希望荘(温泉):500円 |
【リベンジ&紅葉沢】 11月に入り沢シーズンも終盤だが紅葉沢となると今が本番! 快晴予報の日曜日に錦秋沢を堪能するべく山を目指す、チョイスしたのは先日雨天で敗退した鈴鹿の東多古知谷、前回のリベンジなるかこうご期待!! 早朝毎度の場所で集合して鈴鹿を目指す、鈴鹿スカイラインに入ると黄金色に輝いた山が朝の陽射しに輝いてなんとも言えぬ美しさだ(@_@) 岳平峠から伊勢湾を眺めて下り幾つかのヘアピンカーブを越えた広場に駐車した(左岸から入る石積堰堤のある谷が東多古知谷でその数十メートル手前に駐車スペースがある) 【東多古知谷出合い(8:45)⇒百間滝下(9:25)】 準備を整え出発は8時45分となった、出合いに懸かる橋の袂から表道に入るがすぐに逸れて石積堰堤の上に降りると目の前には8M滝が静かに落ちている
8M滝は右岸のブッシュを登る、ホールド豊富だがまだ身体が暖まってないので重い(^^; 谷は廊下状を呈して4M滝を軽く越えるとCSの詰まる4M滝を迎える、直登は厳しそうで左岸を巻き登るが上部のトラバースはやや高度感がある、また岩が脆いので浮石のチェックも欠かさぬように心がけたい 続いて3M滝を越えると小さい淵の向こうに右手から多段の20M斜瀑がすべり落ちる、直進は急峻なルンゼで袋小路模様
突破は最下段を右手からトラバース気味に登って左手へ、そこから傾斜の落ちた部分を登るのだがシャワーは必至でこの時期には少々冷たい(^^; ここもホールドは豊富だが水量が少ない事もあってヌメリが酷くスリップの危険性がある、上部にしっかりした立ち木があり後続の確保は容易だが滝下は見えず(実は前回あきと来た時にその辺りの打ち合わせが不十分で若干手間取った) 登り終えて上流を見れば百間滝70Mが天から降り注ぎ青空と紅葉と滝のコントラストがなんとも美しい、滝下の広場には誰が作ったか丸木のテーブルがありゆっくりと眺めるのもおつである
【百間滝下(9:25)⇒二股(10:35)】 暫し観賞して左岸より巻きに懸かる、最初は薄い踏み後を伝い途中から木の根を掴んで登って行くがかなりの急傾斜、手がかりは豊富だが万が一落ちたら洒落にならないので念のためロープを出す、数ピッチ登ると??明瞭な道に出た(^^;、どこから来てるのか?もしかしたらちゃんとした巻き道があるのかも知れない、そこからは山道を伝って落ち口に立つと鎌ヶ岳が雄大に穂先を突き上げ谷にはナメが走る沢屋好みの光景でもし水量が多ければ鈴鹿を代表する絶景になったのではないだろうか? 百間滝から上はナメ床が長く続くが水量乏しい事もあり美しさという点ではイマイチ、しかしこの辺りの紅葉は見事で青空をバックに赤や黄色が鮮やかに映える、錦秋を感じながら登って行くと6M滝が懸かり左から登る、谷は階段状に傾斜を強めていくが滝と言うには可愛いものばかり、やがて見えてくる10M滝は右手のルンゼ状から巻き気味に登るが最後が滑り易く注意が必要だ
相変わらず小滝の連続する急傾斜で高度を稼いで行くと今度は明るい8M滝、ここは快適に登れて楽しい場所だ、やがて前方に壁を見て二股となる(高度1000M付近)水量比は2:1くらい、左股が本谷で細い溝状の中に小滝を連続させている 【二股(10:35)⇒表道(11:00)⇒御在所山(11:20)】 左股出合いの2M滝を皮切りに3、3、3、2Mと全て直登して行くが滝の区切りが判らない程連続しており振り返ると1本の段瀑を登ってるように見える さらに滝は続いて中にはシャワーを浴びて突破!みたいな滝もあった、飛沫を受ける指は確かに冷たいのだが陽射しのお陰で全身に寒さを感じる事はなくむしろ暑いくらいの遡行で晴れたら11月もまだまだ行けるな〜と言った感じ
やがて前方に尾根が低くなり青空の面積が大きくなると3M滝を最後に突然小川となった、すぐに右岸から表道登山道が降りてきて遡行を打ち切り山道に入る(この先には堰堤があり上流は水源地となっているので侵入禁止だそうである) 暫しの登りで舗装された遊歩道に出た、そしてそこにはヒール履きのカップルや子供から年配の方々まで大勢歩いていて沢装備の我々は超浮いた存在(^^; でもとりあえずピークは踏んどこか!って事でジャラジャラいわせながら10分程あるいて御在所山頂へ、そこは観光の方々であふれかえっており完全な別世界・・・ 時間も早いしゆっくり昼食を食べていたのだが「あの人ら見てみ〜」みたいなコソコソ話が聞こえる、ハイカーの方々に至っては寄って来て「どんな靴履いてるん?」とPOちゃん足を持ち上げる始末(^^; まあ予想してた事やけど完全に動物園の猿でした(^^ゞ
【御在所山(11:20)⇒東多古知谷出合い(13:10)】 山頂で1時間くらいはまったりしたであろうか!?そろそろ帰ろかと下山にかかる、先の表道に入ると花崗岩のザレた斜面、POちゃんが「実は私こんな道好きなんです」と言ったかと思うと走りだした(@_@)、みるみるうちに見えなくなって私はマイペースで降りて30分程で下山、POちゃんも要所で待っていてくれたのだがそのまま下山してたら15分くらいで降りてたかも(^^; スーパー山屋の実力を垣間見た一時だった
【エピローグ】 東多古知谷は短いけれど滝が連続で殆どが直登可能、しかも殆ど濡れないのでこの時期の谷歩きには最適ではなかろうか? 沢の自然美と山頂の俗世間も対比があって面白いかもf^^; 後は湯の山温泉の希望荘でのんびり浸かってゆっくり帰阪、まったり紅葉の観光沢であった。 最近定番の行き帰り運転をしてくれたPOちゃんに感謝、さて次はどこいきましょかね!! |