更新:4月17日 11:50モバイル:最新ニュース「インターネットマシン」で分かったウィンドウズモバイルの限界
この2週間、ソフトバンクモバイルの「インターネットマシン(922SH)」を使っている。キーボードが搭載されたモデルということもあり、同社春モデルの目玉となる存在だ。最近はテレビCMなどでも頻繁に露出しており、目にする機会も多い。(石川温のケータイ業界事情) とにかくキーボードが搭載されていること、目新しいコンセプトということもあって選んだのだが、想像以上に快適だ。むしろウィンドウズモバイル端末を使いこなす必要がなくなってきてしまった。 ■軽い仕事はインターネットマシンで十分 インターネットマシンが便利なのは、何よりもパソコンメール機能として一般的なプロバイダーのメールを扱えることだ。最初は、普段使っているプロバイダーメールを設定し、30分に1回の割合でメールを受信するようにして使っていたため、迷惑メールを大量に受信してしまい、またタイムリーにメールを確認できないこともあって、あまり快適とは言えなかった。 しかし、インターネットマシンでは、キャリアが提供するプッシュ型のメール「S!メール」で受信したメールをPCメールとして送信できる便利な機能が備わっている。そこでプロバイダーのメールをグーグルの無料メールサービス「Gmail」に転送して、まず迷惑メールをカット。さらにGmailからS!メールに転送して、自動着信でインターネットマシンに受信できるようにした。これで仕事のメールをタイムリーに受信し、すぐに返信が必要なものだけ、インターネットマシンで返事を書けるようになったというわけだ。 プッシュメールで受信して、プロバイダーのアドレスで返信を書くというのは、かつてウィルコムの京ポンこと「AH-K3001V」などでもできた。インターネットマシンはキーボードがあるので、さらに長文メールが打ちやすい(ただし、キーボードが小さくて敏感なので、打ち間違うことも結構多いが)。 ワードやエクセル、PDFファイルなどが添付してあっても、ちゃんと確認できる。先日はPDF化された週刊誌の連載コラムを、出先でインターネットマシンをつかってチェックしたくらいだ。ワイドVGA液晶の高精細表示によってフルブラウザーもそこそこ使いやすい。ちょっとした仕事なら、インターネットマシンだけで事足りてしまう。 ■ウィンドウズモバイルの操作性はファン頼み 一方、最近、自分のなかで存在感が薄くなりつつあるのが、ウィンドウズモバイル端末だ。先日も、3月末に音声サービスを開始したイー・モバイルの「イーモンスター(S11HT)」を購入したが、ほとんど使わなくなってしまった。「HSDPAでサクサク、インターネットが使える!」と思って持ち歩いたが、液晶がQVGAということもあり、表現能力が貧弱すぎる。PC用のサイトを閲覧しようにも、ページの全体を把握するだけで一苦労だ。 HTCやシャープなどは、独自のホームメニューを作ってウィンドウズモバイルの操作性の悪さを改善しようと努力している。それなりに使えるようにはなっているが、ウィンドウズモバイル全体として見ると、操作性においてはまだまだ努力の余地が残っているように感じる。 ただし、ウィンドウズモバイルの魅力と言えば、自分の好みに合わせてカスタマイズできることだ。ブラウザーや日本語変換ソフト、さまざまなアプリケーションをネットから見つけてインストールすれば、本当に自分が満足できる電話機にチューンナップすることができる。まるで子どものころに熱中した田宮模型「ミニ四駆」の世界のようだ。それはそれで楽しい「趣味」とも言えるだろう。 ウィンドウズモバイルの世界は、熱心なファンによって支えられている。ネットを開けば、親切なブロガーたちによって、本当に様々な情報がまとめられている。世の中にどんなアプリケーションがあって、どこでダウンロードすればいいのか。使い方で困ったら、掲示板などで質問すれば答えが返ってくる。本当に頭の下がる思いだ。 しかし、一方で見方を変えると、ウィンドウズモバイルは彼らがいないことには、商品として完成しないとも言える。「端末を自分で作り上げていく」というところに悦びを感じられれば、ウィンドウズモバイルほど楽しい電話機はない。しかし、ウィンドウズモバイルを初めて触るような一般的なユーザーが端末を使いこなそうと思うと、相当に敷居が高いように感じる。 次ページ>>購入するまでは楽しいウィンドウズモバイルだが… ● 関連記事● 関連リンク● 記事一覧
|
|