県立須坂病院からの帰り道のこと。産科医不足の取材で昨年来、世話になる須坂市内の倉石知恵美さん(43)の自宅にお邪魔した。6児を育てる肝っ玉母さんで産科医確保の署名活動リーダーだ。
「実際に現場の声を聞き、医師の大変さも良く分かった。病院や行政を責めるだけでなく、私たちも意識を変えないと」。倉石さんはこう語り、地元住民と医師不足に関する学習会を続けるという。
市民に失望のみを与えたと思い込んでいたお産休止問題。改めて「母は強し」と感じいった。地域医療を支えようと奔走する須坂の母親たちの奮闘から今後も目が離せない。(明)
毎日新聞 2008年4月24日 地方版