(cache) 自己破産者の優雅な生活

ある自己破産者の優雅な生活

 


ここは実際の事例に基づくケーススタディ―のページである。ここに示されている数値はすべて真実であることを、HP主任責任者(青山学院大学瀬尾佳美)が保証するものである。ケースに選ばれたのは、2003年5月7日、神戸地裁に申し立てられた現実のケースである。このケースは本管理人が、自己破産詐欺に興味をもつきっかけとなったものであるが、なにはともあれ、自己破産者の優雅な生活ぶりを実感していただくために以下の資料を見ていただきたい。これは、本件自己破産者が裁判所に提出した正式書類である。

 

住居費

130,500

駐車場代

17,500

食費

100,000

保険料

17,500

電話料金

43,136(た・たかい!うちの5倍)

電気ガス

33,467

国民年金・健康保険

逃げ(なんとゼロ。でも利用はしている)

個人の保険料

38,280

ガソリン代

18,420

罰金

12,000

交通費

31,960

医療費

6,340

娯楽・交際・教育・被服費

672,300

 

 

合計

1,135,000

 

なんと一家で一月、100万超え!この自己破産を申立人が免責を申請した債務は実に5千万近くである。免責が認められるのは10年に一度であるが、10年に5千万借りて蹴飛ばせば、年収500万円(税抜き)になる。これは税・保険料等込み年収の700万くらいになることを考えると悪くないビジネスといえよう。この男は、自己破産直前に自宅を売り抜けているが、実に一円の配当も実施してはいない。自宅売却金はどこにいったか分からない。裁判所に説明はしているが、証拠がぜんぜんないのである。免責制度はどうも証拠主義ではないらしい(これから自己破産を申し立てる方、上のコピーをもってけば使えると思いますよ。ただし、家賃くらいは領収書が必要。)。上記の家計費にしても、食費がちょうど10万円、などというあたりがいかにもいい加減である。(不思議なことに、この前の月もちょうど10万円になっている。繰り返すが、これは裁判所に提出された正式書類であり、作成したのは、200万で雇われた弁護士である。それに家賃は、実はこの男が払っているのではなく、実際には母親が払っている。管財人*1は金の流れというものをまるで把握していない。)しかも、である。裁判所は、自己破産を申し立てれば99.6%の確立で免責(つまり借金の棒引き)を認める。これは実質的にすべての自己破産申し立て者に無条件で免責を認めるのと同じである。つまり、今の日本では、まじめにこつこつ働くのは損なのであって、サラ金やカードで借りるだけ借りて10年ごとにドボンするのが一番簡単に儲かるのである。夫婦が順番に5年ごとに自己破産すればもっと儲かるだろう。筆者は、学生がまじめに勉強しないのがなぜかということを、ここに至ってやっと納得したのである。今の日本では自己破産詐欺で暮らす方が、勉強してまじめに働くよりお特なのだ。自分の意思で、わざわざ店に出かけていって借金をしたのにもかかわらず、サラ金被害者と呼んでもらえたりする。本当の被害者は、借金を踏み倒された金融機関のほうなのに、だ。この男は、相変わらず夫婦で高級車をのりまわし(あまつさえ、交通違反までしている)、子弟を聞いたこともないような私学の高校に通わせている。なにかおかしくないか。

日本には、自己破産制度に対して誤解が存在している。自己破産すると大変なことになるのではないか、持っている財産をすべて債権者に配当しなければならないのではないか、その後の人生でもいろいろと不利になるのではないか、という誤解である。これは、金を借りたらできる限りかえさなくてはならない、というまっとうな感覚をもっていれば、当然持つべき誤解である、というか、実際そうなっていない仕組みのほうがむしろ問題なのだ。で、実際には、そうなっていない。財産を隠すのは簡単である。裁判所には調査組織がないので、現実問題として調べようがない、というのが実情であるらしい(トップページで紹介の「教科書」参照)。土地付の自宅が本人名義になっていて、それを裁判所で申告すれば、さすがに取られるだろうし、サラリーマンのように定期収入がある人は、それをきっちりおさえられる。だが、それ以外の人であれば、自己破産にはさしたるデメリットはない。

この現状をみると、日本になぜ、泥棒や強盗、スリ、などという犯罪がいまだに存在するのか理解できない。強盗に入って盗れる金などしれている。5千万どころか100万円もむずかしいだろう。しかも、見つかれば確実にお縄である。コンビニで弁当ひとつ万引きしても警察を呼ばれるのである。自己破産詐欺なら、100万円など軽いし、有罪になる可能性はまずない。このリスクーベネフィットの差は大きい。自己破産詐欺の容易さをどんどん宣伝すれば、日本に他の犯罪が減るのではなかろうか。泥棒諸君!いまどきリスクの高い商売をする手はない。カード会社から借りられるだけ借りて自己破産したまえ!

もちろん、これを犯罪だ!といって刑事事件として訴えることはできる。勝算はほとんどないが、制度としては存在している。だが、詐欺というのはきわめて立証の困難な犯罪である。返す気がなくて借りていても、「返す気は確かにありました」といわれればおしまいである。実際には単位が全く足りないまま大学を卒業したと思い込むことなど不可能なのに「いや、本当にそう思ってたんです」と言ってしまえば、詐称の立証は難しいのである(古賀さん、カッコ悪い。辞職してください)。その上、司法現場には、「疑わしきは被告人の 有利に」という習慣がある。これは素晴らしく崇高な精神のように思われているが、字面をよく見れば、「疑わしきは、つねに被害者の不利に」ということと同じである。この精神が現場にもたらす不効用は大きい。なにしろ、ちょっとでも疑わしいようだったら、不起訴にすることができる、つまり仕事をしなくても済むのである。したがって、自らも公務員である、警察や検察には、できるだけ事件を「疑わしい」ように導くインセンティブが存在しているのである。 だから、よほど証拠がはっきりしていないかぎり、自己破産詐欺で有罪になる心配などない。借りるだけかりて隠したら、弁護士に相談して、自己破産、免責、生活保護、という道を歩めば、効率的、すくなくとも、半端な銀行強盗や競馬より、よっぽど安全、確実な儲けになることだろう。

上記の実例で、瀬尾は、ためしに刑事訴訟をおこしてみた。担当の副検事は、まあまあ、よく仕事をしたほうだと思う。とはいえ、相手が、「金は借りたものの、返すと言った覚えはありません」、と言ったおかげで簡単に不起訴になってしまった。被害額は350万円(直接融資した分のみ。連帯保証分はこれとは別に3千万!)である。不起訴にはなったが、関連事例の告訴状をアップロードしておく。告訴・告発は弁護士に依頼しなくても自分でできる(結果は案外、そう変わらないものだ)。自分でやって見たい人の参考になるかもしれない。

 

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更新:平成16年2月13 日

 

管財人の問題

自己破産を申し立てると、「管財人」と呼ばれる人が、金の流れに問題はないか、残っている財産はないかなどを調べにくる。だがこの「管財人」、会計や経営などの専門家かと思いきや、ただの弁護士である。はっきり言ってバランスシートの見方も知らないような素人に管財なんかさせても何の意味もない。特に会社の倒産の場合は、のこってる帳簿類からだいたいの金の流れが把握できるようなプロでなければ役に立たないのだ。結果として詐欺的自己破産の増加という問題神戸新聞)がでてくるのだ。そういう意味では管財人には町弁なんかあてがわずに、税務署の退職者かなんかにやってほしいと思うのである。

 

追記

 先日、祖母の三回忌なので神戸駅から程近い、東川崎町というところに住んでいる上記の自己破産者を訪ねた。任意での借金の返済を頼むためだ。この男は、かなり怪しい経理で連帯保証人に3千万の借金を丸投げして免責申請したが、自己破産の前は「法的には返す義務はないけど返済の意思はあります」と言っていた。ところが我々が出かけていくと、いきなり「なにしに来たんや、ここはわしの部屋じゃ。でていけあほ。弁護士よぶぞ」とまくし立てる始末。自分が保証人を頼むときはずけずけと家に上りこんで空っぽの頭を下げていたことも忘れて、自己破産をして借金を押し付けてしまえばこの態度。免責決定が下りても電話一本してこなかったこともうなずけようというものだ。迷惑をかけた保証人に対して塩をまかんばかりの態度に汚らしい言葉遣い。でも、実は小心者で、「どうぞ弁護士でも警察でも呼んでください」といったら、「話にならん」と捨て台詞をはき(どっちがだ!)出て行ったきり7時間戻らず。(多分パチンコか競馬だと思う)。ダイニングにはドンペリ、子供の背丈ほどもある豪華オーディーセットにティファニーの時計。そして、彼が書いていたウラビデオの申込書。「高校生梨花ちゃん18歳は全身性感帯」他、11本のまとめ買い(18歳といえば関西のアホ命館大学に通うげろ汚な息子より若い。こういうところからも自己破産者に生きる値打ちなどないことがわかる)。しかも新作のお知らせ希望のところに○までつけていた^^;。この醜く肥った変態のために、3千万肩代わりするために人生の一部を費やしていると思うとこの世に生み出してくれた両親に申し訳ない。

 

これがまさに安易な自己破産制度の結果大量生産されている自己破産者というものなのだ。マスコミや破産弁護士の間違った宣伝のおかげで、自己破産する人は気の毒だなどと思っている人がいるかもしれないが実態はこんなものである。「自己破産は恥ずかしいことではない、金貸しや連帯保証人が悪人なのだ、こいつらには何をしてもいいんだ」、と弁護士や社会が繰り返し繰り返し繰り返し言うものだから本当にそうだと思ってしまうのだろう。

* 今回わかったこと。金融機関の人で取り立てしてる人って本当にエライ。こういう屑相手の回収っていうのは、肥溜めにおちた財布を拾うような感じだろう。

 

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更新:平成17年2月26 日