ワシントン(CNN) 東南アジアのエビ加工業界で働く労働者は日常的に搾取され、事実上奴隷のような扱いを受けている――。労働者の人権保護団体ソリダリティーセンターは23日、こんな実態を告発する報告書を発表した。
報告書「労働の荒廃:エビの値段の真実」(40ページ)はタイとバングラデシュのエビ加工工場で働く労働者の証言や、警察の捜査報告で構成されている。
タイでは2006年、ある工場が家宅捜索を受け、労働者は警察に「エビの殻をむく工程で失敗したり、病欠を申請したり、逃げようとすると、殴られたり性的虐待を受けたりみんなの前で虐待される」と証言した。
建物は工場というより要塞のようで、壁は鉄条網で覆われて武装した警備員が巡回。何百人もの労働者が部屋の中に閉じ込められて悲惨な環境で暮らし、長時間労働を強いられ、肉体的、精神的、性的脅しと虐待を受けていたという。
工場の経営者は訴追されたが、子供を働かせたり人身売買をしていたにもかかわらず、それほど厳しい刑罰を受けず、罰金だけで釈放された。
2007年4月にはタイの大手エビ加工会社の工場で働く労働者が、危険な環境で働かされ、超過勤務を強要され、生産目標が達成できないと賃金が支払われないなどとソリダリティーセンターに訴えた。この工場では労働者が日常的に化学薬品にさらされ、手当てや治療も受けられない状況だという。
タイで加工されたエビの多くは米国に輸出されている。
米国人は平均して年に1.4キロのエビを消費する。そのうち80%は輸入品で、2006年の輸入量は40億ドル相当。その約3分の1がタイから輸入され、大手小売チェーンで販売されている。