YOMIURI ONLINE
現在位置は
です

本文です

せんとくん、宣伝効果15億円…新聞やTVで紹介

 2010年に奈良県で開かれる平城遷都1300年祭のマスコットキャラクター「せんとくん」=写真=の宣伝効果が2〜3月の3週間で、約15億円分に達したことが大阪府立大経済学部の荒木長照教授(映画マーケティング)らの試算でわかった。「かわいくない」などと市民らから反発を受けたことが思わぬ結果につながっており、荒木教授は「市民に『違和感』を持たれるキャラクターが今後、ヒットするジャンルになるかもしれない」と話している。

 試算したのは荒木教授と田口順等(のぶひと)・同学部客員研究員(経済統計)。インターネットなどで批判が集中していた2月24日以降、3月15日までのテレビ、新聞の露出を広告料金に換算した。テレビでは、NHKと民放キー局の28番組で計1時間52分2秒にわたって取り上げられ、広告料を14億6959万167円と算出。新聞は全国紙の記事の段数などから1333万1019円とはじき出した。

 効果額では、就任1週間で約43億円と算出された橋下徹・大阪府知事らには到底及ばないが、「せんとくん」の制作経費は1018万円で、平城遷都1300年記念事業協会の広報担当者は「期待以上の効果。これで祭が盛り上がれば」と苦笑い。認知度が上がったのを受け、今後は着ぐるみをつくって全国行脚し、各地のキャラクターとも競演したいという。

2008年4月19日  読売新聞)

 関西発  ニュース一覧

現在位置は
です