アメリカ産の牛肉から特定危険部位が見つかったことについて、輸出したカリフォルニア州の業者は、「日本に輸出が認められていない商品を誤って出荷した」との声明を発表しました。
問題となった牛肉を輸出したナショナル・ビーフ社は23日、「日本に輸出が認められていない商品が1箱誤って出荷されたことを遺憾に思う」とする一方で、「問題の牛肉はアメリカ国内や海外の消費者が日常的に食べているものだ」と安全性を強調しました。
アメリカ農務省は「間違いが起こった経緯がはっきりするまでは、ナショナル・ビーフ社の日本への輸出を禁止する」と、書面で短いコメントを発表するにとどまっています。
アメリカ産牛肉をめぐっては、先週、韓国がイ・ミョンバク大統領の訪米中に輸入規制の緩和を発表し、全面解禁への道筋が開けたばかりでした。これを機会に、日本に対しても規制撤廃への圧力を高めようとしていた矢先に、今回の問題が発覚したわけです。
「日本の皆さんには、アメリカが合意を守り、誠意を持って交渉を行っていることを信頼してもらいたい」(国務省・マコーマック報道官)
今回の一件が大事(おおごと)になることだけは避けたいアメリカ。あくまで単純ミスだと強調することで、影響を最小限に抑えようとしています。(24日04:42)