「うつ病で解雇」は無効 東芝に賃金支払い命令 東京地裁2008年04月22日19時34分 「東芝」(東京都港区)の工場で働いていた重光由美さん(41)が、長時間労働が原因でうつ病を発病したのに解雇したのは違法だと訴えた訴訟で、東京地裁(鈴木拓児裁判官)は22日、解雇を無効とし、未払い賃金など約2700万円を支払うよう東芝に命じる判決を言い渡した。 代理人の川人博弁護士は「業務が原因で精神疾患にかかった従業員の解雇が、判決で無効だと認められたケースは初めて。過労でうつ病を発症する人は多いが、裁判で戦い続けることが難しい現状もある。経営者に警告を発する画期的な判決だ」と話す。 重光さんは、埼玉県にある工場内の液晶生産ラインの技術者だった。01年10月にうつ病の診断書を東芝に提出して休職。04年9月に休職期間が満了したとして解雇されたという。 判決は、重光さんがうつ病になった01年4月までの時間外労働は月平均90時間に上ったと指摘して、うつ病と業務との因果関係を認めた。さらに会社側が重光さんの業務を増やしたことが症状を悪化させたとし、「心身の健康を損なわないような配慮をしなかった」と述べた。 判決について東芝広報室は「会社の主張が認められなかったことは大変遺憾で、直ちに控訴の手続きをとった」とするコメントを発表した。 PR情報この記事の関連情報社会
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