北九州市は23日、同市職員が22日に酒酔い運転容疑で逮捕されたのを受け、各局と区役所の総務担当部長32人を緊急招集して会議を開き、再発防止をあらためて誓い合った。
会議では、橋本嘉一副市長が事件の概要を説明。「あってはならない事件が発生した。管理監督者は、これまでの対策が必ずしも職員に徹底されていなかった事実を反省すべきだ」と強調。山口彰総務市民局長は、飲酒運転撲滅のための有効な取り組みなどについて各課ごとに話し合い、報告書を提出するよう求めた。
逮捕された職員はアルコール依存症と診断されてはいないが、飲酒で体調を崩して長期病気休暇をとり、上司が健康指導をしていた。アルコール依存症と飲酒運転の関連性を指摘する専門家の声もあり、橋本副市長は「個別の健康指導や経過観察などのあり方も検討していきたい」と述べた。
会議後に開かれた定例会見では、北橋健治市長が「行政全体にとって非常事態だ」と危機感をあらわにした。「再発防止と法令順守につながるよう徹底的に(事件の背景などを)分析する必要がある。専門家の助言も大事だ」と語り、精神科医などからもアドバイスを受ける意向を示した。
=2008/04/24付 西日本新聞朝刊=