安田弁護士、強制執行妨害で逆転有罪
山口の光市母子殺害事件で元少年側の弁護人を務める安田好弘弁護士が、顧問先の会社に対し、差し押さ逃れを指示したとされる事件の控訴審で、東京高裁は罰金50万円の逆転有罪判決を言い渡しました。 弁護士の安田好弘被告(60)は、旧住専の大口融資先であった顧問先の不動産会社に対し、差し押さを逃れるよう指示し、およそ2億円を隠したとして強制執行妨害の罪に問われています。 一審の東京地裁は、検察側に証言の誘導があったなどとして無罪を言い渡し、検察側が控訴していました。 23日の判決で東京高裁は、「差し押さえ逃れと認識したうえで、そのやり方を助言した」と指摘、関与の度合いは幇助(ほうじょ)にとどまるとしたものの、「弁護士でありながら強制執行制度を妨害した、悪質な事案」として、罰金50万円の逆転有罪判決を言い渡しました。 「債務者との相談内容を弁護士が自ら全部テープ録音して証拠化しておかなければ。そういう意味では弁護士の活動を萎縮させるものになると思います」(弁護団の会見) 判決について、安田被告は「検察側との限りない妥協判決だ」とコメントし、即日上告しました。 安田被告は、22日死刑判決のあった光市母子殺害事件の元少年の弁護人や、オウム真理教の松本智津夫被告の弁護人をつめたほか、死刑廃止論者としても知られています。(23日19:37)
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