ドブリャンスキー米国務次官(チベット問題担当特別調整官)は21日付のワシントン・ポスト紙に寄稿し、「チベット情勢の混乱の根底にあるのは、チベット住民の宗教や伝統、さまざまな自由を抑圧してきた中国の政策にある」と述べ、米政府としてはこれまでより強い口調で中国を批判した。
次官は今年3月以来の衝突も、チベット住民の懸念に中国政府が対応しないことに対する「長年の不満の表れである」と指摘。中国政府が進める「愛国教育運動」やチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世に対する厳しい批判は、「緊張を高めるだけだ」と批判。これまでと同様に弾圧による秩序回復では根底の問題を解決できないとして、ダライ・ラマとの対話を中国に促した。(共同)
毎日新聞 2008年4月22日 18時11分