ネパール政府当局者は23日、中国国境にある世界最高峰エベレスト(中国名チョモランマ、8848メートル)で「チベットに自由を」と書かれた横断幕を所持していた米国人男性登山者をベースキャンプから下山させたと明らかにした。
ネパール政府は中国が北京五輪の聖火の登頂を計画していることから、亡命チベット人らによる妨害行為をネパール側で行わせないため、高山訓練を受けた軍と警察の25人から成る警備チームをキャンプ2(標高約6500メートル)に派遣したばかり。
警備チームの所持品検査で米国人登山者が横断幕を所持しているのが判明した。米国人は登山隊の一員で、ネパール政府当局者は入山許可の際の「中国への抗議行動はしない」とする合意事項に違反したとしている。登山隊の他のメンバーはそのまま登頂ができるという。(共同)
ネパール政府は中国に協力するため聖火が登頂する5月1~10日の期間中に一般登山者がキャンプ2から先に登ることを禁止している。
毎日新聞 2008年4月24日 0時37分