日本産科婦人科学会(理事長・吉村泰典慶応大教授)に無断で着床前診断を行い、指針違反で学会を除名された大谷産婦人科(神戸市)の大谷徹郎院長らが、学会などを相手に指針や除名の無効確認などを求めた訴訟で、東京高裁(富越和厚裁判長)は23日、訴えを全面的に退けた1審・東京地裁判決(07年5月)を支持し、原告側の控訴を棄却した。院長らは上告する方針。
体外受精卵の染色体異常などを検査する着床前診断について、学会の指針は「重い遺伝病に限る」としているが、院長側は「診断を受ける権利を侵害し無効だ」と主張した。【銭場裕司】
毎日新聞 2008年4月23日 21時21分