インターネット上の会員制サイト「ミクシィ」を通じて知り合った女性への強姦罪に問われた下京区の自営業手伝い、田中秀明被告(33)の判決が22日、京都地裁であり、米山正明裁判長は「被害者は相当の精神的苦痛を受け、結果は重大」として懲役7年(求刑・懲役7年)の実刑を言い渡した。
判決によると、田中被告は06年11月24日、ミクシィで知り合った当時20歳の女性から、携帯電話の番号を聞き出して連絡を取り、山中に止めた乗用車内で暴行を加えた。
公判で田中被告は「合意の上だった。(被害者は)浮気を正当化するため虚偽の話を交際相手にした」と無罪を主張。これに対し、被害女性は「ミクシィに嫌みを書かれても困る」と思い携帯電話番号を教えた▽事件後は田中被告が交際相手と接触して被害が分かるのを恐れ、「友達ではいたいけど怖い」との内容のメールを田中被告に送っていた--などと証言。判決は「被害者の供述に迫真性がある」とした。
ミクシィは会員の紹介がないと登録できず、「友人の友人」とも連絡を取ることができるため、出会い系サイトと違って信頼度が高いとされる。【熊谷豪】
毎日新聞 2008年4月23日 地方版