前回の登板となった20日の西武戦(Kスタ)。延長10回、三塁打でピンチを招くと、暴投で決勝点を奪われ、今シーズン初黒星を喫した。しかし、前日21日の休日にリフレッシュ。この日は、三者連続三振で試合を締めくくる、パーフェクトリリーフを見せた。
「前回の失敗を引きずらなかったことが良かった」。試合後こう話して、ホッとした表情を見せた青山。守護神を任されてから、不安定なピッチングが続いていた。「波が激しくなっていたし、どうして打たれるんだろうと考え込んだこともあった」という状態が続いていた。そんな青山に、野村克也監督からピッチングの組みたてを変えるようにアドバイスがあった。指揮官が明かす。「スライダーは便利な球。そのスライダーに頼り過ぎている」。この日は、組み立てを変え、フォークを多投した。「これまでのパターンを変えたのが良かった」と指揮官。「これで彼も自信になるんじゃないか」と目を細めた。
青山は、守護神として、何が足りないのか考えたという。ヒントに、フォームが似ている、元ロッテ・現インデアンスの小林雅のビデオを見た。ヒントになったのは「投げきった姿」だと明かした。「『打たれたらしょうがない』と投げきっている姿が、参考になった」と青山。精神的に立ち直りを見せた守護神は「真っ直ぐのスピードがコンスタントに出るようになった」と手ごたえをつかんでいた。監督からのひとことも効いた。「任せた。それで負けても仕方がない」。この言葉で「集中力が出た」と話したとおり、ソフトバンク打線をピシャリと封じ込んだ。
「オレ自身、迷いながら青山に懸けたんだ」と話した指揮官。若き守護神は、見事にその期待に応えた。青山は「接戦をものに出来たので自信になった」と、胸を張って引き上げた。