広島市立安佐市民病院(安佐北区可部南2)は土日祝日の小児科夜間救急診療(午後6~11時)を、6月7日から日曜日のみにする。土曜日と祝日は診療休止になる。21日の市議会厚生委員会で報告された。医師不足が原因で、市は「休診は医師を確保するまで当面の間」と説明するが、病院は「見通しが立たない」と話している。
同市病院事業局経営管理課によると、同病院の小児科医師5人のうち、1人が3月中旬から産前休暇を取ったことや、これまで土祝の夜間診療を担当していた広島市民病院からの応援医師が早期退職を求めていることなどから、人繰りがつかなくなった。同病院は、広島大などの医局へ依頼したり、一般公募を行ったが、確保できなかったという。
安佐市民病院の夜間診療は、03年8月から日曜、昨年2月中旬から土祝の診療を拡充していた。07年2月中旬から12月まで平均で、土曜約21人▽祝日約30人▽日曜約31人が利用していた。今後は24時間で小児科夜間救急診療を行う舟入病院(中区)、広島市民病院(同区)の2病院で対応することになる。
安佐市民病院の日高徹院長は「どこを探しても小児科医がいなくて苦渋の決断だった。安佐医師会も医師不足で夜間診療実現が滞っているのが実情だ」と話している。【井上梢】
毎日新聞 2008年4月22日 地方版