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女性医師つなぎ止めろ 産婦人科 出産、子育て…離職 (1/2ページ)

2008.4.23 08:09
このニュースのトピックス病気・医療
日本産科婦人科学会総会・学術講演会で行われたシンポジウム。産婦人科医不足に危機感を訴える声が目立った=4月15日、横浜市のパシフィコ横浜日本産科婦人科学会総会・学術講演会で行われたシンポジウム。産婦人科医不足に危機感を訴える声が目立った=4月15日、横浜市のパシフィコ横浜

 産婦人科の医師不足が叫ばれて久しい。急なお産に対応するため昼夜を問わない多忙さに加え、女性医師が自分の出産や子育てなどを理由に離職してしまうことが、医師不足に拍車をかけている。女性医師の不足を男性医師で補おうという声はあるものの、女性医師を求める女性特有の患者心理は根強い。女性医師をつなぎ止めるためには、子育て支援などさまざまな課題の解消ができるかにかかっている。(柳原一哉)

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 「産婦人科は近年、女性医師のなり手が急激に、しかも一貫して増えているのだが…」。横浜市内で今月開かれた日本産科婦人科学会の総会・学術講演会。シンポジウムで壇上に立った北里大学医学部産婦人科学の海野信也教授は、こう切り出した。

 学会所属の医師を性別でみると、20代で約70%、30代で50%は女性が占めており、産婦人科医のなり手は女性が圧倒的に多いのが最近の傾向だ。ところが、40代では逆転し、女性は約30%に激減。さらに50代以降では約10%と女性と男性の比率は1対9となる。海野教授は、この傾向は女性医師が40代を境に出産や子育てのため離職を余儀なくされていることを示していると指摘する。

 少子化の影響で平成18年の出生数は2年と比べ10%近く減少。これに対し産婦人科の医師数は30%近く減っており、出生数より医師数の方が落ち込みが激しい。産婦人科医1人当たりの出生数も2年の90人から18年は110人へと増加、負担が急増していることがうかがえる。

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日本産科婦人科学会総会・学術講演会で行われたシンポジウム。産婦人科医不足に危機感を訴える声が目立った=4月15日、横浜市のパシフィコ横浜
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