兵庫県姫路市の姫路城をメーン会場に18日開幕する「第25回全国菓子大博覧会・兵庫」(姫路菓子博2008)で、城内にある市立動物園のツチブタが「猛烈に臭く、食品を扱う菓子博になじまない」との理由で、専用小屋から奥まった猛獣舎に追いやられた。アリクイに似た愛くるしさで、子どもたちに人気の動物。やむなく決断した福岡敏夫園長は「鳴き声やにおいも動物園の楽しみの一つなのだが…」と複雑な表情だ。
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愛くるしい珍獣「ツチブタ」の写真
姫路市立動物園は、約120種を飼っている。ツチブタはアフリカ原産で、体長約1メートル。西日本では姫路に2頭いるだけの珍獣だ。
昨年3月策定の菓子博実施計画で、パビリオン群がツチブタ小屋のすぐ東側に建てられ、動物園を縦断する通路「動物園前ゲート」の利用客は必ず小屋の前を通過することが決まった。ツチブタはアイドル的存在だが、体からアンモニア臭を発し、風下なら50メートル先でもにおう。このため、関係者の間で「においをどうする」との声が急浮上した。
動物園は昨夏以降、7種類もの消臭剤を小屋に散布したが、効果はゼロ。小屋から南西約30メートルにあり、コンクリートで囲まれ、においが漏れにくい猛獣舎の寝室が空いていたため、今年3月末に“緊急隔離”した。
隔離は、菓子博期間中の5月11日まで。観賞は可能だが、寝室の柵は小さく、内部も薄暗いため、よく見えない。旧小屋の前には「空室」と書かれた紙が張り出され、引っ越しを知らずに「ツチブタはいなくなったの?」と旧小屋の前で困惑する来園者も多いという。【馬渕晶子】
【毎日動物園】
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