信楽事故の展示記述見直し――JR西の「鉄道安全考動館」2008/04/18配信
JR西日本が兵庫県尼崎市の福知山線脱線事故を契機に開設した社員研修施設内の信楽高原鉄道事故に関する展示を巡り、JR西が記述内容の見直しを決めたことが18日、分かった。遺族らが「JR西の過失に触れていない」と抗議していた。
問題の展示は、昨年4月に開設された「鉄道安全考動館」(大阪府吹田市)のパネル展示。 事故は1991年5月、滋賀県信楽町(現・甲賀市)で発生。信楽高原鉄道(SKR)の単線区間で、乗り入れていたJR西の下り列車とSKRの上り列車が正面衝突した。遺族が起こした民事訴訟の判決で大阪高裁が2002年、両社の過失を認定、遺族側の勝訴が確定した。 展示では、JR西の責任について「事故前の信号トラブルでSKRの対応が不十分と知りながら、上司に報告しなかったことが問題と指摘された」とのみ記述。刑事・民事訴訟ともに、JR西がSKRに無断で設置した信号制御装置が事故の一因と認められたにもかかわらず展示では触れておらず、昨年4月、遺族やSKRが抗議文を送っていた。
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