北九州市と山口県下関市の連携を協議する「関門地域の未来を考える研究会」(座長・矢田俊文北九州市立大学長)が18日、下関市で2回目の会合を開いた。両市は「関門特別市」実現を視野に論議を続けているが、国の国土形成計画などでは両市を分断する考え方が主流。「関門」のPRが急務だという認識で一致した。
研究会は昨年12月発足。江島潔・下関市長、北橋健治・北九州市長、両商工会議所会頭、両市立大学長らで構成されている。この日は公開で行われた。
会合では国が現在策定中の国土形成計画を検証。全国を8ブロックに分ける「広域地方計画」では関門地域が中国圏と九州圏に分かれるため、計画に関門の一体性を盛り込ませる必要性を指摘した。
具体策として、関門ブランドの発信▽両市の文化人らによる関門フォーラムや映画祭の開催▽関門花火大会に並ぶ冬のイベントの創出--などを挙げた。
メンバーからは「関門連携は残念ながら具体的に進んでいるとはいえない。目に見える連携の実践が大事だ」などの意見も出た。矢田座長は「論議とともに、できることからやっていこう」と応じた。【取違剛】
〔北九州版〕
毎日新聞 2008年4月19日 地方版