事件発生から９年、判決に識者２人は

　事件発生から９年、判決の捉え方を２人の人に聞きました。

　作家で傍聴を続けてきた佐木隆三さんは、「弁護団の主張がことごとく裏目に出た判決」だと話しています。

　「弁護団の新主張は、まさに自爆行為だったと私は思っています。本当に被告のためになったんだろうかと。もっと被告の生きて償いたいという素直な心を前面に出して、ひたすら謝罪すべきだった」（佐木隆三さん）

　ノンフィクションライター、藤井誠二さんは、遺族の本村洋さんの取材を続けてきました。

　「本村洋さんは死刑を目的にしてきたわけではなくて、最もこの国で重い刑を下してほしいということ、そして、死刑を求めることと同時に、殺された側の命の尊厳というものを訴え続けてきた。そして同時に、犯罪被害者全体の権利向上、権利の拡大を求めてこられたわけですから、その意味でも、本村さんはひとつ少し安心されたんじゃないかと思います」（藤井誠二さん）
（22日17:58）