「パナソニック」への社名変更を10月に予定している松下電器産業は22日、中国では例外的に「松下電器」の社名を当面続ける考えを明らかにした。松下(ソンシャ)の名前が一般消費者に深く浸透しており、社名を変更したとたんに松下の偽ブランドが出回るリスクもあることなどから、いったん見送るべきだと判断した。
中国では現地統括会社の社名を「松下電器(中国)有限公司」で法人登記している。アルファベットの社名登記が認められていないため、「パナソニック」に発音が近い漢字表記への変更を検討していたが、知名度の高い松下の使用を取りやめた場合の影響の大きさを重視した。
すでにAV(音響・映像)機器から白物家電まで製品ブランド名は「パナソニック」に統一しており、社名の松下と併存する状態がしばらく続くことになる。(12:01)