聖火リレーへの抗議行動に対して、中国で反フランスの動きが広がる中、パリ市からダライ・ラマ14世に名誉市民の称号が贈られました。
 「ダライ・ラマは、パリ名誉市民の称号に値します」(ドラノエ・パリ市長)
 
 ダライ・ラマ14世をパリの名誉市民にと、21日、市議会に提案したのは、フランス社会党の次の党首とも目される、パリのドラノエ市長。提案理由は「平和の闘士を称え、チベットの住民への支援を約束するため」としています。
 
 提案は与党=社会党の賛成で承認されましたが、政教分離の立場や中国との関係悪化を懸念したサルコジ大統領が今週、中国に特使を送ることなどを理由に、棄権者も多く出ました。
 
 「今こそ中国当局に人権問題、チベット住民の尊厳が重要だと言うべきです。オリンピック前の今こそタイミングです」(ドラノエ・パリ市長)
 
 名誉市民の称号は、ミャンマーの民主化指導者、アウン・サン・スーチーさんらに贈られています。反フランス感情の火に油を注ぐのでは、との懸念も持たれています。 (22日07:35)