腰を痛めた。ぎっくり腰。ベッドに寝ていて起き上がる時、一度腹ばいになってひざ立ちしないと立ち上がれない。腰をかばって前傾姿勢になり、歩く歩幅は一足分。かつて腰やひざにおもりを巻いて路上を歩き、高齢者がいかに行動を制約されているかという体験取材をしたが、まったく同じ状況だ。不摂生の身で、お年寄りの不自由さを改めて思う。
年金問題が解決しないまま保険料天引き。知人の76歳の母は、痛むひざで、抜け落ちた年金の相談に行って2時間待たされ、保険料の問い合わせにも窓口まで出向いた。「もう動けない」とこぼしたという。この国は高齢者のすべてが元気とでも思っているのだろう。「長寿」医療制度。聞いてあきれる。(篤)
毎日新聞 2008年4月22日 地方版