道路を問う
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【社会】傘さし走行ダメ 自転車の教則を改正2008年4月22日 夕刊 警察庁は二十二日、交通安全教育の基本となる「交通の方法に関する教則」(国家公安委員会告示)を改正し発表した。走行中の自転車での携帯電話や傘などの使用は、運転が不安定になるとしてやめるよう明記。自転車に関する教則の内容の改正は三十年ぶり。六月一日から施行する。 一方、六歳未満の幼児を自転車の前後に乗せる「三人乗り」については、専用の自転車開発を前提に認める方向で検討しており、改正を見送った。 改正では、携帯電話や傘の使用による片手運転、大音量でのヘッドホンの使用はやめるべき行為と規定。傘を器具でハンドルに固定しての走行は、自転車が風で不安定になったり歩行者に傘が接触したりするなどして「危険な場合がある」と明記し、避けるべき行為としている。 また、保護者に対して十三歳未満の子どもが自転車に乗るときや幼児を同乗させるときには、ヘルメットの着用を求めた。 <解説> 悪質な行為には道交法の罰則も交通の方法に関する教則は、道路交通法の基本的なルールを記載した「入門マナーブック」といえ、教則自体に罰則規定はない。悪質な行為には道交法の罰則が適用される。 例えば、自転車のハンドルに傘を固定して走る行為は「危険」と明記されたが、歩行者がいなければ警告される可能性は低い。しかし、同じことをラッシュ時のJR新宿駅前の歩道で行えば、道交法の安全運転義務違反などに当たる。 一方、警察庁は「三人乗り」は禁止行為とし、同乗させる幼児数を「一人まで」と表記しようとしたが、保護者らの要望に応えるため条件付きで容認の方針に転じた。しかし現行の市販の自転車での三人乗りが危険でなくなったわけではない。 (長久保宏美)
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