飲酒運転の警部補を懲戒免職処分 山形山形県警は21日、酒飲み運転の現行犯で天童署に逮捕された県警生活安全部地域課通信指令室係長の警部補、山口秀樹容疑者(54)=天童市泉町1丁目=を懲戒免職処分にした、と発表した。県警は山口容疑者の上司について、監督責任がなかったかどうか調査中で、処分も検討する。調べに対し、山口容疑者は10日午後6時ごろから午後9時ごろにかけて、自宅で缶ビール(500ミリリットル入り)2本と焼酎数杯、近くの飲食店でビール1本を飲んだと供述。「(翌朝)車を運転する前、まだ酒が残っているという認識はあったが、出勤しなければならないと思い、運転してしまった」と話したという。 一方、山形地検は21日、道交法違反(酒飲み運転)の罪で山口容疑者を起訴した。起訴状によると、山口被告は11日午前7時55分ごろ、天童市鎌田1丁目の市道で、酒に酔った状態で自家用車を運転。信号待ちしていた市内の男性(55)の軽乗用車に追突した。 ◎「午後9時まで飲酒信じがたい」/山形県議会が本部長に苦言 「朝8時でもふらつく状態なのに、『前日の飲酒は午後9時まで』とは信じがたい」。山形県警の警部補が酒飲み運転で逮捕された問題で、21日の県議会議会運営委員会は、捜査への不信や職員管理に対する疑問の声が飛び交った。 陳謝のため出席した安田貴彦県警本部長は事件の概要を語り、再発防止を誓った。その後、委員数人が挙手。警部補の飲酒状況の説明を求めた。 安田本部長は「捜査の結果、午後6時から午後9時まで自宅と天童市内の飲食店で飲酒した。市内の飲食店をつぶさに捜査したが、(それ以外の)飲酒は確認できなかった」と釈明。首をかしげる委員に「医師によると、飲酒後、相当時間がたっても、体質により(逮捕時のような状況は)合理性がある」と述べた。 別の委員は、警察官の健康管理の不備などを指摘。安田本部長は「本人は非常に酒が好きだが、弱い方だった。定期健診は全員受診し、再診断を受けさせるのは上司の責任にしている」と強調した。 県議会は3月、議員発議で飲酒運転撲滅条例を制定している。委員の一人は「議員の英知の結集の条例を(公務員で)最初に破ったのが警察官というのは残念だ」と嘆いた。
2008年04月21日月曜日
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