『せんとくん』 奈良県の「平城遷都1300年祭のマスコットキャラクター」の愛称が15日決まった。総数14539点の応募から選ばれたのは「せんとくん」という名前だった。これだけ多数の中から選ばれたにしては「そのまんまじゃん!?」という突っ込みがはいりそうなキャラクター名である。 この異様なマスコットデザインに関しては世間に様々な物議を巻き起こした。 「きもい!」「可愛くない!」「こんな酷いデザインに500万も支払って祭りの事業協会は何を考えているの!」等と否定的意見が多数を占めた。 一方肯定派は「これだけマスコミやネットで取り上げられたのだから充分に宣伝広告費の元は取れた」という意見もあった。 しかし、それは怪我の功名であり偶然の結果にキャラデザイン料としては多額の税金を無配慮に投入するのはどうかと思う。 今回の騒動の根本的な原因はデザインを公募にせず「高名」な「彫刻家」に依頼したところにあると思う。高名であるがゆえに選考に当たったデザイナーたちもそのキャラクターデザインのできばえに異論を唱えることが出来なかった。 また「高名」なグラフィックデザイナーやキャラクターデザインの専門家に依頼すればこんなひどい出来のマスコットが世に表れることはなかっただろう。 「彫刻家」に依頼したのがそもそもの間違いだった。 同じようなクリエートの世界でも両者はまったく別物だったというのがいみじくも証明された結果となった。 まずキャラクターのデザインをするにあたって発想からして小学生並のイメージ力だと思う。(奈良→には鹿がいる→角)+(仏様→子供)。 そして肝心なキャラクターの最終的な仕上げに絶対に必要な対象を大づかみにとらえるデフォルメと単純化いう過程を経ていない。きわめて克明な線で仕上げている。絵の技術力だけで出来上がったデザイン。ここが人々に「きもい!」と思わせる原因なのだ。また、仏様と動物の角を合体させたデザイン。僧侶の方が一斉に「仏様を侮辱している!」との声をあげるのは当たり前だと思う。 緻密な線で仕上げるのが真面目な制作姿勢と勘違いした「高名な彫刻家」は実際は安易で非常識な発想をして、マスコットキャラ作りに関しては不真面目な制作態度だった。彼は今回のことで畑違いのことにうかつに手を出すのがいかに難しいことかを痛感していると思う。 2010年に開催される平城遷都1300年祭では「せんとくん」はそこへ訪れた人々からどのような視線を浴び、マスコットキャラクターとしてどんな愛嬌を振りまくのだろうか。 |
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せんと君とは呼ばないよ
おととい鹿角キャラフィーバー継続中!(4/14) と題して 平城遷都1300年記念事業のマスコット問題をいじりましたけど, ビミョーにタイミングがずれてましたね(近すぎたというか)。 ...続きを見る |
D.D.のたわごと 2008/04/16 22:15 |
内 容 | ニックネーム/日時 |
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うわあああ、すごいセンス。最初インドあたりで作ったキャラクターかと思いましたよ。 |
みえる 2008/04/17 16:41 |
「高名な彫刻家」だから500万の制作費も躊躇することなく受け取られたと思います。 |
yosi 2008/04/17 19:02 |
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