諏訪市の諏訪赤十字病院は、来院者らが利用する駐車場の一角に新設する更衣棟の工事を開始した。医師の数が移転新築した9年前と比べて1.8倍となり、手狭になった医局などのスペースを確保するために設置する。同病院は21日記者会見を開き、建設に至るまでの経過説明を行い、来院者らに不便を掛けることに理解を求めた。
更衣棟の建設地は、駐車場病院棟側の14台分。建坪250平方メートル、3階建て。プレハブ工法を採用した。1、2階が900台のロッカーを備えたロッカールーム、3階は教室、会議室、看護専門学校教員室になる。3階に連絡通路を設置して病院棟2階との間を結ぶ。
同病院は1999年9月、諏訪市小和田から現在地に移転新築した。以来、地域医療支援病院、救命救急センターの設置、地域がん診療連携拠点病院、災害拠点病院などの役割を担ってきた。こうした新たな機能を生かすために医師を増員してきた。移転当初は51人で、現在は90人。医局はパンク状態になっている。
一方、更衣室は院内にあるが、必要数のうち150人はロッカーがなく、更衣室の増設も課題となっていた。同病院は更衣室を移転して医局などのスペースにし、新たに更衣棟の建設を検討。既存建物の増築や緑地帯は、耐震構造上、都市計画法などの規制で不可能だったことから、やむなく駐車場に建設を決めたという。
設計監理は横河建築設計事務所、施行はスワテック建設。総工費は1億6500万円。
同病院では「大変迷惑をかけ申し訳ない」とし、期間中、近くのリジョイス諏訪薬局東側に70台相当の駐車場を用意し、中門川沿いの駐車スペースを通路に当てて対応している。