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【静岡】東名・大型トラックタイヤ脱落事故 法定点検1年間怠る?2008年4月13日
牧之原市の東名高速道路での大型トラックタイヤ脱落事故で、このトラックが法的に義務付けられた3カ月ごとの定期点検を、少なくともこの1年間受けていなかった可能性の高いことが、関係者の話で分かった。 事故原因とみられる破断ボルトの周辺部も点検対象となっていたが、3カ月点検とみなされる昨年5月の車検を最後に確認されておらず、県警高速隊はトラックを運転していた産業廃棄物収集運搬会社「京阪産業」社員、植木丈喜(たけき)運転手(37)=浜松市中区=から保守点検の状況について聴いている。 国土交通省静岡運輸支局などによると、トラックはいすゞ自動車の「ギガ」。自動車登録されたのは1995年4月、現在の車検証の有効期限は5月。最大積載量は11トンで、総重量が8トンを超えるため、道路運送車両法に基づく省令で、3カ月ごとに定期点検、1年ごとに車検を受けることになっている。 全国的に相次ぐタイヤ脱落事故を受け、省令は昨年4月、ボルト周辺部も定期点検や車検の際にチェックするよう改正された。必ずタイヤを外し、ボルト1本1本のひびや変形を調べ、規定の強さでタイヤを装着し直さなければならない。 国交省関係者によると、車検や3カ月点検が済むと、証明証を車内に張り付けることになっているが、トラックの車内には昨年5月の車検が最後だった。 一方、このトラックの車検を担当した静岡いすゞ自動車によると、昨年5月の車検の際には、ボルトに異常は見つからなかった。破断したボルトのうち、さびが確認された2本が先に折れ、連鎖的に破断が起きた可能性があるため、県警高速隊は車検後の整備状況に注目している。 ◇ 静岡県警高速隊は12日、自動車運転過失致死の疑いで、京阪産業(静岡市清水区)の富士市にある中間処分場と営業所の2カ所を家宅捜索。整備不良が脱落の原因になったとみて、整備記録や業務日誌など150点を押収した。
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