【パリ福井聡】フランスの与党・国民運動連合筋は20日、サルコジ大統領が今週中にラファラン元首相を特使として中国に派遣すると明らかにした。パリでの北京五輪聖火リレー妨害を受けて、中国国内で仏系スーパーへの抗議行動が拡大している事態の沈静化をはかるのが目的とみられる。
ラファラン元首相は過去20年間にしばしば訪中している中国通で、サルコジ大統領とシラク前大統領の親書を持参する。23日に北京入りし、24日に胡錦濤中国国家主席と会談の予定。また、大統領のレビット外交顧問も週末に訪中し、事態収拾に当たるという。
大統領は7~12月に欧州連合(EU)の議長に就任予定で、五輪開会式への出席について「中国政府と(チベット仏教の最高指導者)ダライ・ラマ14世との対話が開始されるかどうかで判断する」と対話を促進している。
毎日新聞 2008年4月21日 11時05分(最終更新 4月21日 12時17分)