AnyDVDがBD+の除去に成功、Blu-rayディスクのリッピング・変換が可能に
SlySoftのAnyDVD HDがv6.4.00にバージョンアップ、Blu-rayビデオディスクのプロテクトBD+の除去に対応しました。これにより、リッピングしたBDソフトを従来のDVDのように再変換・編集することができるようになります。
Blu-rayとHD DVDが共通して採用しているDRM方式 AACSはすでに2006年末あたりから解除の方法が見つかっており、関係者が「あくまで特定の実装に穴があっただけで想定の範囲内。鍵を更新すれば無効となるため、AACSが破られたわけではない」と発言したかと思えば今度はその新しいキーが市販前にまたクラックされるなど、実質的にすべてのBD / HD DVDタイトルがリッピング可能となっていました。
一部のBlu-rayタイトルで昨年から採用が始まったBD+は、ディスクに記録されたプログラムをプレーヤーのバーチャルマシンで実行するDRM方式。これまでリッピングできたBDタイトルでもBD+がある場合は特定のプレーヤで再生することしかできませんでしたが、BD+の除去で晴れて単なる映像ファイルとして扱えるようになります。
BD+はメジャー映画スタジオがHD DVDではなくBDを選択した決め手になったともいわれ、昨年7月にはEnvisioneering Groupのアナリストから「AACSと違いBD+は10年間破られることがないだろう」といった発言もありましたが、「10年戦える」発言から約8カ月ほどで除去されてしまったことになります (SlySoftは昨年10月にBD+のクラック成功を宣言していたため、正確には除去クラックのリリースまで8カ月)。
ただSlySoftのフォーラムによれば、現行ではBD+ (VM)の完全なコマンドセットを実装しているわけではなく、BD+採用タイトルのうちHitmanが非対応とのこと。TSUTAYAやゲオではBDレンタルのとなりにBD-Rが並ぶようになるかもしれません。