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農林水産

輸入小麦値上げ 価格差縮小で「米粉」注目 道内業者にサンプル依頼続々(04/22 00:23)

 輸入小麦が四月から値上げされたことに伴い、小麦粉の代替原料として米粉が注目されている。小麦粉に比べ割高な価格が普及への障害になっているが、米粉を逆に値下げする動きもあり、価格差は縮小。製粉業者にはサンプルの提供依頼が相次いでおり、道内の製パン大手も製品化を急いでいる。

 政府が一日から輸入小麦の価格を値上げしたことを受け、道内外の製粉会社は四月末から順次、小麦粉価格を二割前後引き上げる予定だ。小麦粉の代替需要をねらい、米粉製造販売の加藤粉体技術研究所(小樽)は三月から、米粉の三−四割値下げに踏み切った。

 小麦粉との価格差は「これまで二倍以上だったが、おおむね二−三割程度まで縮小した」(加藤進社長)という。値下げ以降、製パン会社や問屋など百社以上にサンプルを送り、大手スーパーからの引き合いも寄せられている。

 道内大手のツカモトミルズ(札幌)にもサンプルの依頼が殺到。今秋には輸入小麦のさらなる値上げも予想され、鎌田英宏社長は「需要拡大はまだ助走段階。これからが本番」と鼻息は荒い。

 地産地消の高まりも相まって、道内でも米粉を活用する動きが活発化しつつある。製パン道内大手の日糧製パン(札幌)は現在、道産の米粉と小麦粉をブレンドしたパンを開発中で、近く発売を予定。「需要が高まれば、品目を増やしたい」(経営企画室)と意欲的だ。

 札幌市豊平区のパン工房「れもんベーカリー」では三月下旬、既存の米粉パン六種類を集めた専用コーナーを設けてPRしており、今後も積極的に売り場を拡充していく意向だという。

 一方、食料自給率の向上を掲げる農林水産省も本年度から、米粉でパンや菓子などを製造する技術講習会を開き、普及を後押しする構え。米粉に使われる原料米を、二〇〇六年度の約六千トンから一〇年度までに約五万トンに引き上げる方針だ。

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