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瀋陽の「愛国デモ」で6人連行 警察当局が抑え込み

2008年04月21日06時17分

 【瀋陽=古谷浩一】中国遼寧省瀋陽市で20日、仏系スーパー「カルフール」を標的にした抗議デモを起こそうとした市民少なくとも計6人が、中国警察当局に連行された。仏製品の不買運動を呼びかける「愛国デモ」の広がりを受け、当局側が一定の抑え込みを始めた模様だ。

 瀋陽市では19日夜にチェーンメールなどで、瀋陽北駅近くのカルフール店前で20日に「チベット分離・独立反対、仏製品の不買」を訴える抗議デモを行うとの呼びかけが市民の間に広まった。これを受け、20日朝から同店前には多数の若者らが集まったが、警備の警察当局によって次々に排除され、抵抗する市民が警察車両に連行された。

 中国国旗を持ってきた男性は「愛国行為に罪はない」などと叫んだが、多数の警察官に取り囲まれ、国旗を奪われた。関係者によると、各大学当局も19日夜から学生に対し、「愛国デモ」への参加自粛を求める呼びかけを始めているという。

 中国各地の抗議活動では、一部で店に対する破壊行為も伝えられている。当局側も、こうした動きを放置すれば暴動などに発展する可能性もあることを恐れ、抑制姿勢を強めているとみられる。

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