山形放送局

2008年4月21日 18時31分更新

新医療制度苦慮し自殺か


19日、山形市で2人暮らしの親子が無理心中したと見られる事件で、自殺した男性は直前に「高齢者を対象にした新しい医療制度で保険料が高くなって困る」と話していたことが分かりました。
この事件はきのう山形市岩波の住宅で長橋安男さん(58)が首
をつって死亡し、母親のキミ子さん(87)が首を絞められ死亡しているのが見つかったものです。地区の民生委員の田中利男さんによりますと事件直前のきのうの朝、地区の草刈りで安男さんは「高齢者を対象にした新しい医療制度で保険料が高くなって困る」と話していたということです。
安男さんは夏は臨時職員として放牧場で働いていますが現在は無職で、2人で暮らしていた母親のキミ子さんは今月14日に入院していた病院から一時帰宅し15日に支給される年金から保険料が天引きされました。
また、キミ子さんは最近、認知症と診断され20日の安男さんと福祉関係者が今後の治療や介護の方針について話し合う予定だったということです。
住宅からは安男さんが書いたとみられる「将来を悲観した」という内容の遺書が見つかり、警察では安男さんが母親のキミ子さんを殺害し自殺した無理心中と見て調べを進めています。