東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 群馬 > 4月21日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【群馬】

県境超え地域医療連携 桐生など4市と栃木2市

2008年4月21日

 桐生、太田、館林、みどりと栃木県足利、佐野の六市は、県境を越えた地域医療の連携に乗り出す。六市で構成する両毛市長会で合意、医師不足対策や救急医療体制の充実を図るため、「両毛広域医療連携調査研究会」を担当課長レベルで五月にも設置することを決めた。既存の枠組みを超えた試みに国も期待を寄せている。 (川口晋介、梅村武史)

 同地区唯一の救命救急センターがある足利赤十字病院(足利市)や、産科医不足から分娩(ぶんべん)受け入れを休止している総合太田病院や館林厚生病院など、各市の中核病院は運営主体も規模・体制も異なるが、医師確保は共通の課題。一方で生活圏が重なることから、県市域を越えた患者の往来や、救急搬送を受け入れるなど実質的なつながりもある。研究会では各市の現状を把握して問題を整理し、具体的に何ができるか協議を進めていく方針。

 市長会幹事の安楽岡一雄館林市長は「全国で地域医療の崩壊が叫ばれる中、生活圏をともにする六市が連携し、住民が安心できる体制の構築を目指したい」としている。

 厚生労働省は「県境を越えた複数市連携はほかに聞いていない。有意義な試みだ」(医政局指導課)と期待している。

 

この記事を印刷する